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業界に衝撃を与えた「LINEモバイル」の向かう道――嘉戸社長に聞く

ITmedia Mobile 9月22日(木)6時25分配信

 3月に発表されたLINEのMVNO参入のニュースは、サプライズとして受け入れられた。そこから約5カ月半、ついにLINEモバイルのサービスがスタートした。とはいえ、9月の開始当初はまだ“ソフトローンチ”の段階で、2万契約に絞ってサービスを提供。ここでLINE側の立てた仮説を検証し、ユーザーの利用動向を見極めたうえで、10月に本サービスを開始する予定だった。その本サービスは、予定を前倒しして9月21日に開始した。

【端末ラインアップ】

 既に多くの記事が世に出ているため、ITmediaの読者にあらためて説明する必要はないかもしれないが、LINEモバイルの売りは、カウントフリーや、LINEとの連携にある。カウントフリーとは、特定の通信を通信量のカウントから除外する仕組みのこと。1GBプランは「LINEフリー」としてLINEが、3GB以上のプランは「コミュニケーションフリー」としてLINEに加え、TwitterやFacebookが無料で通信できるようになる。料金は1GB、500円からだ。

 このカウントフリー開始にあたり、LINEは通信の秘密を侵害しないよう、利用者から明確な同意を取るフローを作った。説明会でも仕組みを説明し、MVNO事業を支援するMVNEをあえて公開するなど、丁寧に事業を組み立てている印象を全面に打ち出した格好だ。カウントフリーに類する機能を提供するMVNOの多くが、こうした点をおざなりにしてサービスインする中、LINEモバイルは“きちんとしている”と評価を高めることにも成功した印象を受ける。

 では、ソフトローンチとしてサービスを開始した後、どのような反響があったのか。また、それらはどう本サービスに生かされていくのか。LINEモバイル嘉戸彩乃社長に、その詳細を聞いた。

●子どもや60歳以上の利用者が多い

――(聞き手、石野純也) LINEモバイルの発表会を見て、一言で言うと“ちゃんとしている”という印象を持ちました。

嘉戸氏 私たちは持続可能性が一番重要だと考えています。そこを無視しても、長続きしないですからね。

―― ソフトローンチをしてみて、結果はいかがでしたでしょうか。狙い通り、もしくは狙いと違ったなど、何かあれば教えてください。

嘉戸氏 プランの割合などは想定通りでしたが、想定外だったのが、すごく問い合わせが多かったこと。お子様用に買われたものの設定が分からず、お問合せいただくことが多く、サポートセンターにつながらない。今まで利用されていた方と、リテラシーが違うということを実感しました。

 契約者と利用者情報を分けていますが、40代の男性が契約して使われるのがお子様だったり、60歳以上の方も思った以上に多いですね。女性でいうと、20代、30代が多くいて、これまでのMVNOとは違うのかもしれません。女性に関しては、大手キャリア(MNO)を契約されているのとほぼ同じ割合になっています。MVNOによっては9対1、8対2という感じになりますが、6対4ぐらいのような割合で、それなりに女性がいます。

―― それは、狙った層にきちんと認知されたということでしょうか。

嘉戸氏 そうですね。(特に1GBのLINEフリーは)お子様用というところもあったので、サービス設計がうまくはまったのだと思います。

―― そうなると、トラフィックの傾向も、他のMVNOと変わってくるのかもしれませんね。

嘉戸氏 主戦場というか、興味を持たれる方の中心は他の事業者と変わらないところもありますが、マックスのところ(トラフィックのピーク)が、他の事業者よりはなだらかになるかもしれません。

 おっしゃるように、マックス値を分散させるには、ユーザーの属性が分散されている必要があります。プランはオールリーチで利用シーン別に用意させていただきましたが、1人のヘビーユーザーがみんなに迷惑を掛けるということはないと思います。

―― 限定の2万契約が、まだ申し込めますが、このペースは想定していた通りでしょうか。

嘉戸氏 あくまで想定内ですが、(Webでの申し込みという意味では)これまでのMVNOで、たぶんナンバー1になるぐらいの多さです。来週(インタビューは9月13日に行われた)ぐらいには、いいお知らせができるのではないでしょうか。

―― 確かにWebだけで1カ月もなく2万契約は、限定とうたう必要がないぐらい多いですね(笑)。

嘉戸氏 多いところでも初月で5000、1000もあれば御の字ではないでしょうか。もちろん、このまままったく同じペースでいくのはすごく難しいことだと思ってはいますが、ちょっとずつ積み上げていけるとも思います。

●1万円台の「ZTE Blade E01」が想定以上に売れた

―― 端末もセットで売られていますが、SIMカードのみとの比率はいかがでしょうか。

嘉戸氏 他社のWeb販売とほぼ同じぐらいだと思いますが、7:3、6:4ぐらいでSIMのみが多いですね。端末をバンドルされているところだとセットが8割ぐらいのところもありますが、そこまではいっていません。

 ただ、売れる端末が想定とはちょっと違いました。1万円台のもの(ZTEのBlade E01)が想定以上で、在庫が切れてしまいそうです。タブレット(ASUSのZenPad 7.0)も多かったですね。お子さんに持たせると考えると、7型タブは500円のプランと相性がよかったのかもしれません。こちらが思っていたより、多かったです。タブレットは直前で入れてみたらと言われたので、入れてみたのですが(笑)。

―― ラインアップを見渡すと、比較的主要なSIMフリースマホメーカーが集まった印象があります。どのようなスタンスで、このようなラインアップになったのでしょうか。

嘉戸氏 何が売れるのかは分からなかったので、幅広く集めました。ただ、今回見ているだけでも、これが売れるんだというのは分かってきたので、端末のサイクルは速くしようと思っています。ダメだったらすぐに違うものを用意して、新鮮味は出していきたいですね。

―― LINE専用端末を期待していた人もありましたが、個人的には、それはやらなくて正解だったのではと思います。

嘉戸氏 よく聞かれますが、「それ、本当にいるの?」といつも思います。本当はメディアの方が写真を撮りたいだけなんじゃないですか(笑)。そこにお客さんがいるのかというのは、ありますね。今のスマホでLINE専用にするのは、何か意味があるのかなと思っています。

 ただ、もし作るとしたら、全然違うものにしたいですね。例えば子ども専用にしてしまって、深センに行って本当に安く作って、スタンプしか打てないものとか。

●1GBのカウントフリーがLINEのみの理由

―― 3GB以上のコミュニケーションフリーのプランには、全てSMSが付いています。これはなぜでしょうか。

嘉戸氏 これはパートナーさんとのお約束で、Twitterなどはアカウントの新規作成時にSMSが必要になるからです。お客さまが使う際の保証としてつけてほしいというために入れています。われわれ自身はSMS認証をスキップできるようにしていますが、今回はパートナーとの体制もあり、(このようなプランが)生まれています。ただ、やはりサービスを開始してみて、データ通信だけがいいというお客さまもいたので、ここはこれから一緒にパートナーさんとお話していきます。

―― 料金プランが1GB、3GB、5GB、7GB、10GBという刻みになっていて、1GBはLINEのみがカウントフリーになっています。これはなぜでしょうか。

嘉戸氏 1GBのところになぜTwitterやFacebookが入っていないのかですが、これは月1GBの方が何を使うかの割合を見ているからです。1GBの(プランを契約する)方はやはりLINEで、TwitterやFacebookはほとんど使わない。逆に、ここにTwitterやFacebookを入れてしまうと、ヘビーユーザーがこのプランに来てしまい、価格を上げなければいけなくなってしまいます。そうすると、1GBの使い方をする方にとって本当にいいのかということで、ここは切り分けています。一方で、3GBから10GB使うような方だと、その割合が一定化してきます。

―― なるほど。ユーザーの使い方を見て、本当に1GB前後使うような人が便利になるサービスを想定しているということですね。結果として、その方が安く提供できるため、お互いにとっていい、と。他のMVNOとも単純比較が難しくなりますが、これも狙い通りでしょうか。

嘉戸氏 単純比較だと価格競争だけになってしまいます。一方で、お客さまの利用スタイルを追求したのがこのプランです。

―― ちなみに、1GBで500円という金額は、黒字になるのでしょうか。

嘉戸氏 なってますね。500円といっても、(MVNO)最安値ではありませんからね。ただ、Webならいいのですが、リアル店舗にどう出していくのかというのはあります。人件費もかかってきますからね。その辺は、リアル店舗とお話しながらになります。

●店舗展開は「あえて間に合わせなかった」

―― ちょうど店舗のお話が出たところで、うかがいますが、実際、店舗展開はどうされていくおつもりでしょうか。

嘉戸氏 ローンチ前からお話はしてましたが、今、ちょうど準備をしているところです。

―― そこに、LINEならではというような売り方は何かあるのでしょうか。

嘉戸氏 お話してみないというところはあります。一方で、(量販店などに)期待されているのは、やはり集客力です。通常のMVNOだと40代前後か観光客しか来ないというところに、若い人を集められると期待されているところはあります。

―― 最初から店舗展開しなかった理由はありますか。

嘉戸氏 あえて間に合わせなかったというのが、第一の答えです。認知されるのには2カ月ぐらいかかりますが、その間、店舗に出していると固定費がかかります。かつ、品質を考えると、その分の帯域を用意しなければならない。最初にお話した持続可能性という意味では、そこをちゃんと絞って、コストコントロールしなければいけないと思っています。

―― LINEモバイル独自の店舗を出すという計画はありますか。

嘉戸氏 ちょっとどうしようかなと、思っているところです。店舗数を稼ぐという意味だと提携でもいいのですが、モバイルの体験や店舗に来て楽しいという体験は、やはり自分たちで持たなければ(提供)できません。ただ、なかなか厳しいところもあって、店舗を持つと回線品質に影響が出てしまいます。

―― それは、どこかでコストを削らなければいけないからということでしょうか。

嘉戸氏 はい。結局同じ値段で提供しようとすると、どこかでコストを削らないといけなくなるので、最終的には回線に影響が出てしまいますが、それは絶対にしたくないですね。

●超ヘビーユーザーに対する帯域制御は?

―― LINEモバイル開始後、大手キャリアが20GB、30GBのプランを出してきました。ここについては、追随するようなお考えはありますか。

嘉戸氏 お客さんの声次第ですね。DMMさんもイオンさんも(大容量プランは)出していますが……。どういう風に仕立てるかだとは思いますが、あまり脅威に感じてはいません。逆にすみ分けができるという意味では、いいことだと思っています。確かにずっと動画を垂れ流しにしたいというような方にはいいのかもしれませんが、(MVNOだと)その分、他に影響が出てしまいますから。

―― こうした料金なども含め、プランニングには相当時間がかかったと聞きました。

嘉戸氏 当初は1、3、5、7GBにLINEフリーを入れ、TwitterやFacebookはオプションにするという案もありましたが、それは本当にいいのか。最安を作ってオプションを入れるというのもありましたが、誰が使うのか見えず、総額がいくらになるのかも分かりづらい。そういったことをいろいろ検討して、1本にすることを決めました。あとは、ネットワーク設計もずっとやってきて、マックス(ピーク)のときの帯域をどう抑えるかも考えてきました。それにはユーザー属性がバラけていないといけないですし、超がつくヘビーユーザーも防がなければなりません。

―― 超ヘビーユーザーを防ぐという観点では、帯域制御を入れているのでしょうか。

嘉戸氏 敵意があり、攻撃と見なされるようなものは制限します。ただ、普通のコミュニケーションをしている限りでは大丈夫です。24時間LINEの音声通話を使っても問題はないというぐらいの考え方はしています。また、アプリ側にも制御があり、もともと動画もそこまで長いものはアップロードできません。LINE側で普通にやろうとすると5分以内になっているので、そこも大丈夫だと思います。

●通信の秘密とネットワークの中立性について

―― 「通信の秘密」の説明に、発表会でもかなり時間を割いていました。その意図をあらためて教えてください。

嘉戸氏 ダマで(黙って)やるのはよくないという認識でしたし、やはりちゃんと運営して、持続することが第一です。そのためには、お客さまにちゃんと説明するのが一番大切です。通信の秘密については、カウントフリーを料金算出(のための正当業務)として処理している事業者もいますが、LINEでは、これはある意味ではマーケティング行為になるとも捉えています。

 その場合、これは正当業務行為といえるのか。そうならないためには、個別、具体的にやる。ほとんどの人は気にしないのかもしれませんが、気にする人はやはり気にするので、その方のために説明はすべきです。

 ネットワークの中立性に関しては、まだガイドラインがないのが現状です。何か問題があったら考えるというところですが、われわれのスタンスは、そもそもユーザーに(MVNOを選ぶ)権利があるというものです。何かの通信を遮断したり、容量があるときにLINEだけが速度が出るようにしたりということはやっていません。むしろ、緊急避難用として、(容量消費後もLINEを)残しているのに近い。また、ユーザーごとに不公平なことをしているかというと、それも違います。

 あとは何が問題になるかというと独占禁止法で、一定以上のシェアを持ったとき、カウントフリーにするものを、しないもので問題が出るのかもしれませんが、それは通信事業者としてインフラパワーが出てきたときに起こることです。そこまでいくとなると、今のキャリアぐらい(加入者が)必要になりますからね。

―― 中立性に関しては、研究会なりがあったときに、ぜひLINEモバイルも率先して指針決めに参画してほしいと思いました。

嘉戸氏 それはぜひやっていきたいですね。

●MVNEにNTTコミュニケーションズを選んだ理由

―― カウントフリーもそうですが、MVNEにNTTコミュニケーションズを選んだ理由を教えてください。サービスインに時間がかかったのは、カウントフリーの調整もあったと聞きますが、なぜでしょうか。

嘉戸氏 広くあまねく声をかけさせていただきましたが、やろうとしていたことはかなり複雑です。DPI(ディープ・パケット・インスペクション)もありますが、そうじゃない部分もあり、品質保証という点でどこが一番適しているのかも考えました。あとは、短納期に耐えられるところですね(笑)。

 (NTTコミュニケーションがOCN モバイル ONEで提供しているカウントフリーとは)同じ部分と、独自にやっている部分があります。大部分はできるという確認はできていましたが、OSごとの違いやタブレットとスマホとの違いを、きっちり見極めるところに時間がかかりました。スマホでテザリングしたPCとスマホでも、識別子が違ったりしてきます。また、通信フローが変わったときにどうするかの整理もしていました。

―― カウントフリーですが、今後、TwitterとFacebook以外に拡大していくことはあり得るのでしょうか。

嘉戸氏 全然、あり得ますよ。スタンスでいうと、利用シーンを非常に重要視しています。どういう利用のされ方をしているのかという思想で、増やしていくことになると思います。すごく難しいのは、検証をたくさんやらなければいけないところで、数が増えると、その分運用コストも上がってしまいます。それをやって意味があるのかというところも、考えながらですね。

―― 例えば、コミュニケーションという点だと、FacebookグループのInstagramは望んでいる人が多そうです。

嘉戸氏 はい。頑張ります。

―― LINEグループでいうとLINE MUSICもそうですね。

嘉戸氏 課金サービスはちょっと難しくて、決済をどうするのかという問題もあります。無料サービスだとそこだけカウントしなければ終わってしまうのですが、決済をLINEモバイル側でするのかというのがあり、やはり丸ごとできた方がいいと思います。そういうところの整理が重要ですね。

―― LINE LIVEもユーザーにとってはうれしそうですが、動画なのでデータ量が増えてしまいそうです。

嘉戸氏 そうなんですよね……。LIVEの考え方として、みんなが見ているときに放送するというのがあるので、(トラフィックの)ピークもさらに高くなってしまいます。例えば、さしめし(LINE LIVE内でお昼に放送している人気のトーク番組)ではなく、ゆうめしだったりすればいいのですが(笑)。逆に深夜にいいコンテンツを持ってきてくれると、帯域はガラ空きなのでいいんですけどね。

●嘉戸氏が社長になった経緯

―― ちょっとここまでの話とは角度を変えた質問になりますが、嘉戸さんが社長になったのは、どういう経緯があるのでしょうか。

嘉渡氏 もともと、LINEに事業戦略室があって、そこで何をやっているかというと、LINEとして抱えている問題の発見や市場調査です。その問題を解決するには、この手段がいいということで、どんどん事業が立ち上がっていきます。その1つの手段にMVNOがあり、こういう立てつけでやるべき、パートナーシップはこうで、サービス仕様はこう、料金はこう、総務省とはこう話さなければいけない、というのをずっとやってきたのが、私でした。その実務をやっていので、そのまま社長になったという感じですね。

―― LINEモバイルには、MVNO出身者も多いと聞きます。

嘉戸氏 サービス企画に関していえば、MVNE出身の人間がいます。逆にWebメディアやサイト、同梱物を作るのは、基本的に(LINEに)いた人間です。それぞれの得意分野を生かしているので、年齢の幅も広いですね。MVNOだけでなく、キャリアにいた人間もいます。

―― そういう意味では、チームもゼロから立ち上げたということですね。

嘉戸氏 最初に立ち上げろと言われたときは、人がいなかったですからね(笑)。開発リソースもなければ、MVNOをやったことがない人ばかりでした。一方で、後発で完成度の高いものを求められるので、どうやるんだというのはありました。人は徐々に集めていき、割と全員野球に近いですね。足りないところは、私も含めてやっています。Twitterとかも……。

―― えっ(笑)。あの公式アカウントは社長が“中の人”だったんですね。答えが機械的じゃないのも納得です。てっきり、LINE側の広報チームがやっているだとばかり思ってました。

嘉戸氏 間違えてはいけないというのがあるので、一番サービス仕様に詳しく、お客さんの動きに詳しい人がやるべきということで、こちら側の事業部(会社)で見ています。また、Twitterに出てくる不満が、CS(カスタマーサポート)に入るより、早いこともあります。例えば、(SIMの発送に使っている)ヤマトから届かないというとき、それが配送業者経由でこちらの耳に入るより、Twitterで声を拾った方が早かったりもしますからね。もちろん、トンマナ(トーン&マナー)をどうするかは、LINEのマーケとも話しています……が、他の公式とちょっとトーンが違うんですよね(笑)。

―― 最後に、本サービスでは、何かサービス内容が変わるのでしょうか。それとも、このままでまずは本サービスに突入するという感じですか。

嘉戸氏 ないしょです(笑)。何かあるかもしれないし、ないかもしれない。もしなかったら、次に来るんだと思ってください。

●取材を終えて:家電量販店で売られる日も近い?

 もともとの知名度が高く、注目を集めたこともあって、LINEモバイルのソフトローンチは、順調に幕を切れたようだ。嘉戸氏が「いいお知らせができる」と述べていたように、この記事が掲載されるころには、限定の2万契約も達成できている可能性が高い。リアル店舗がないという販路の課題も認識はしているようだ。交渉も進めているとのことで、本サービス開始後、それほど時間をおかずに、家電量販店などでLINEモバイルのSIMカードが売られ始めるようになるかもしれない。

 一方で、サポートに電話が殺到したことはLINE側にとって誤算だったことがうかがえる。ネットワークサービスはある意味インフラに近い存在。ユーザーの幅が広く、LINEのようなWebサービスを使いこなせない人も利用する。ユーザーのスキルにバラつきが大きく、想定以上にコールセンターが混み合ってしまうというわけだ。価格表など表面には出てこないところだが、本サービス開始にあたっては、このようなサポートの改善も重要になりそうだ。

 サービスの立ち上げが早く、逆に不採算事業を見切るのも速いLINEだが、嘉戸氏が「持続可能性が重要」と述べていたように、LINEモバイルにはじっくり腰を据えて取り組んでいることが分かる。準備期間が長かっただけでなく、本サービス開始前にソフトローンチの期間を設けているのも、そのためだ。それだけ、LINEにとって、LINEモバイルは長期間続けていく価値のある、大きなチャレンジだといえるのかもしれない。

最終更新:9月22日(木)6時25分

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