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労災死事故急増11人、初の非常事態宣言 滋賀労働局

京都新聞 9月22日(木)17時0分配信

 滋賀県内で労働災害による死亡事故が急増している。今年に入ってすでに11人が亡くなっており、昨年1年間の事故死者数8人を上回った。滋賀労働局は21日、県内初の「死亡労働災害非常事態」を宣言。県内企業1450社が加入する滋賀労働基準協会などに労使一体となった安全対策の徹底を要請した。
 機械に挟まれる事故と、交通事故で各3人が亡くなり、転落でも2人が死亡した。つり上げた物品の落下や熱中症、トンネルの崩落で各1人が犠牲になっている。同局によると、例年に比べて挟まれ事故の多さが目立つといい、挟まれ事故で亡くなった3人のうち2人は従業員数200人を超す比較的規模の大きな事業所での事故だった。
 労基協会への要請では、11人のうち5人の事故が製造業の現場で発生していることを指摘。メンテナンス時などの機械停止や一人作業時の安全対策など、挟まれ事故の防止に向けた対策の徹底と、危険箇所の再点検、労働者への安全教育などを求めた。労働組合への周知も必要として、連合滋賀にも同様の内容を要請した。
 県内では2000年に年間35人が労災事故で命を落としたが、近年は減少傾向にあり、15年は過去最少の8人だった。同労働局によると、13年に労災で負傷する事案の多発を受けて「死傷労働災害」の非常事態宣言を出したケースはあるが、死亡事故に特化した宣言は初という。
 大津市の同労働局で労基協会の吉田晴彦会長に要請書を手渡した大山剛二局長は「労働災害自体あってはならないが、特に死亡事故ゼロに向けてともに取り組んでいきたい」と述べた。

最終更新:9月22日(木)17時0分

京都新聞