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タクシー値下げ容認 価格競争の悪影響懸念

河北新報 9月22日(木)15時25分配信

 国がタクシー運賃の上限と下限を定める「公定幅運賃」が青森市を中心とする青森交通圏で見直され、23日から下限が引き下げられる。値下げに踏み切るタクシー会社は今のところ限定的だが、価格競争の過熱に伴う悪影響を不安視する声も上がる。

【図解】青森地域のタクシー初乗り運賃

 青森地域の小型タクシーの運賃は表の通り。1.5キロまでだった初乗り距離を短縮し、さらに安い料金を設定できるようになった。

 公定幅運賃を巡っては、下限を下回る運賃で営業する格安タクシーに国が是正勧告や行政処分を出すことに業者側が反発、全国各地で訴訟が相次いだ。

 訴訟では「国の公定幅設定は合理性を欠き違法」などと業者側の言い分を認める判決が続いた。青森地域では幸福タクシー(青森市)が行政処分差し止めを求め、7月に国が敗訴。国の制度見直しが進んだ。

 青森地域の初乗り運賃は、幸福タクシーの540円を除けば大半が620円か660円だった。仕事で青森市を訪れるという千葉市の会社員鮎沢秀樹さん(45)は「時間がない時や冬場はタクシーを使う。安くなれば利用しやすくなる」と値下げに期待する。

 大手の成長(なりちょう)タクシー(青森市)は23日から490円の初乗り運賃を導入する。同社は以前、運賃を640円から620円に下げたところ、利用者の乗車回数が増え、収益が伸びた。

 同社の成田康太郎本部長(33)は「運賃は消費者から見て高すぎた。安くすることで衰退が進む業界のイメージが変わる。バスや運転代行などの利用者を取り込みたい」と意気込む。

 一方、青森市タクシー協会の珍田裕之会長(53)は価格競争に伴うサービスの質の低下を懸念する。「運転手の給料は歩合制。薄利多売になれば、客を求めて走り回り、事故につながりかねない」と話す。

 運転手が生活防衛を名目に遠回りをしたり、客を乗せてもメーターを動かさず運賃を全て自分のものにしたりするケースが増加する可能性もあるという。「ふたを開けてみないと分からないが、安さだけで勝負すれば、乗客の安全やサービスがおろそかになってしまう」と危惧した。

最終更新:9月22日(木)17時16分

河北新報

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