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農林業賠償 2年分一括 県に提示 政府、東電

福島民報 9月22日(木)10時2分配信

 東京電力福島第一原発事故による平成29年1月以降の農林業の損害賠償について2年分を一括して支払う枠組みを検討していた政府、東電は21日、賠償案を福島県などに正式に伝えた。避難区域内は事故前の年間利益分、避難区域外は事故前と今年の利益の差額分をそれぞれ2年分支払う。31年以降は風評被害など事故との因果関係があれば個別に対応するが、算定基準は示されず、農林業関係者からは反発の声が出ている。
 避難区域は25年8月に帰還困難、居住制限、避難指示解除準備の3区域に再編され、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘、川俣、南相馬、田村の11市町村の該当地域が対象。今年12月分までの賠償金は既に一括で支払われた。来年1月以降分は事故前の年間利益の2年分をまとめて支払うことで営農再開の資金などに充ててもらう。
 一方、避難区域外は現行と同じく年間の利益と原発事故前の利益の差額分を対象とする。年間利益は今年を基準とする。ただし、生産品目が29年1月以降も出荷を制限される場合は、避難区域と同じく生産休止を余儀なくされたと判断し、事故前の利益の2年分とする。
 広野、楢葉、川内、田村、南相馬各市町村の一部のうち原発から20キロ圏外の旧屋内退避区域や旧緊急時避難準備区域などについては29年1月以降も出荷が制限される品目の生産者に限り、事故前の利益の2年分を支払い、それ以外の生産者は避難区域外と同様とする。
 31年以降の対応については事故との「相当の因果関係」が認められる損害は個別に対応する方針。ただし、被害の算定基準など詳細について、東電は「まだ決まっていない」(福島広報部)としている。

福島民報社

最終更新:9月22日(木)10時12分

福島民報