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北朝鮮制裁へ国際世論喚起=「中国頼み」に限界も―安倍首相

時事通信 9月22日(木)18時2分配信

 【ニューヨーク時事】国連総会に合わせて訪米した安倍晋三首相は、5回目の核実験を強行した北朝鮮の脅威を各国に訴え、国際社会が連携して圧力を強めるよう精力的に働き掛けた。

 今後、安全保障理事会の非常任理事国として、制裁強化に向けた議論を主導する構えだ。ただ、実効性を担保する上で鍵を握る中国の慎重姿勢は変わらず、首相の努力は限界もうかがわせた。

 「国際社会に与える脅威は深刻の度を増し、一層現実的となった。きのうまでとは異なる新たな対処を必要としている」。首相は21日の一般討論演説で、北朝鮮の核・ミサイル能力が向上していると警鐘を鳴らし、制裁の必要性を訴えた。

 北朝鮮問題を最重要視して国連総会に臨んだ首相は、演説の半分をこの問題に割く異例の対応を見せた。「平和に対する公然たる脅威」「軍事的挑発の性質は以前よりはるかに深刻」などと厳しい現状認識を盛り込み、「首相の危機感がストレートに表れた」(政府関係者)内容となった。

 首相は、核・ミサイル分野で北朝鮮への技術移転が指摘されるパキスタン、イラン両国の首脳と相次いで会談。協力断絶や追加制裁で一定の言質を引き出した。22日には、北朝鮮の伝統的な友好国キューバを日本の首相として初めて訪問。こうした国々との対話を通じ、「抜け穴を封じ制裁の実効性を担保する」(外務省幹部)考えだ。

 同時にニューヨーク入りしている岸田文雄外相も、先進7カ国(G7)議長国としてG7外相会合を開催。声明に「さらなる重要な措置を取る」との表現で制裁強化を盛り込んだ。

 問題は、北朝鮮の最大の後ろ盾である中国をどう動かすかだ。北朝鮮への物流を止めて効果的な制裁を加えるには、北朝鮮の貿易総額の9割を占める中国の協力は欠かせないが、日本外務省幹部は「楽観できない」と限界を認める。

 首相は21日、中国の李克強首相と短時間会い、安保理制裁決議へ「緊密に協力したい」と呼び掛けた。だが、李氏は「北東アジアの問題では日本と協力したい」と曖昧に答え、慎重姿勢をにじませた。中国は北朝鮮の体制崩壊につながりかねない厳しい制裁には及び腰とされ、北朝鮮の挑発行為を止める手だては容易には見いだせそうにない。 

最終更新:9月22日(木)18時4分

時事通信

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