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もんじゅ廃炉方針 見直しなぜこの時期?

産経新聞 9月22日(木)7時55分配信

 ■基準適合5000億円超が必要/閣内不一致 野党追及を回避/文科省「受け皿」間に合わず

 政府が、もんじゅに関して廃炉を含めた抜本的見直しへと方針転換したのには3つの理由がある。

 一つは、もんじゅの維持管理、再稼働に必要となる巨額の費用の問題だ。維持費だけで年200億円がかかり、今後の再稼働で新規制基準に適合させるには、新たに5千億円以上の支出が必要とされる。存続の立場だった文部科学相経験者でさえ「費用対効果が問題だ。これまでに1兆円も使って、成果が得られないのでは国民に説明がつかない」と話す。政府は、平成29年度予算案の編成が本格化する前に見直しを打ち出すことで、国民の理解を得たい考えだ。

 26日に召集される臨時国会も理由の一つだ。2カ月程度と短い会期に、28年度第2次補正予算案や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)承認案・関連法案の審議が控えており、「(もんじゅの)取り組みの遅れを野党に批判されるのは避けたい」(政府関係者)との思惑もある。

 また、文科省がもんじゅの存続にこだわる一方で、経済産業省を中心に廃炉論は高まっており、それぞれの閣僚が異なる見解を示せば野党の格好の攻撃材料となるのは間違いない。「閣内不一致は回避しなければならない」(自民党幹部)との意味もあった。さらに、原子力規制委員会が昨年11月、文科省に運営主体変更を勧告してから1年となるのを前にしたギリギリのタイミングでもあった。

 文科省は勧告期限の半年を過ぎても日本原子力研究開発機構に代わる「受け皿」を決められず、1年を過ぎれば国民の批判が高まり、原発再稼働にも影響を及ぼす可能性もある。

 ただ、規制委は原子力機構に対し、24年12月と25年5月に2度にわたり、「保安措置命令」を出して安全管理体制の見直しを迫っており、もんじゅの廃炉は勧告で既に決定的だったとの見方もある。文科省関係者は「2回の保安措置命令というイエローカードでも改善されず、勧告は一発退場のレッドカードだった」と自嘲気味に振り返った。(小島優)

最終更新:9月22日(木)8時18分

産経新聞

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