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<中国>鉄鋼2社が統合 宝鋼と武漢、世界2位に

毎日新聞 9月22日(木)21時10分配信

 【北京・赤間清広】中国国有の鉄鋼大手、宝鋼集団(上海市)と武漢鋼鉄集団(湖北省)は22日、経営統合すると発表した。生産量で世界3位の新日鉄住金を上回り、アルセロール・ミタル(ルクセンブルク)に次ぐ世界2位の巨大鉄鋼メーカーが誕生する。

 両社の全株式を保有する政府機関、国有資産監督管理委員会が同日、経営統合を承認した。規模で勝る宝鋼集団が「中国宝武鋼鉄集団」と社名を変更した上で、武漢鋼鉄集団がその傘下に入る。

 中国では国内景気の減速で鉄鋼需要が急減し、鉄鋼の過剰供給が深刻化している。作り過ぎた鉄鋼が安値で輸出に回され、鉄鋼の国際市況が下落するなど世界的な問題となっており、中国に対する批判が強まっていた。

 中国政府も過剰生産解消を進める方針を打ち出してはいるが、8月の粗鋼生産量が前年同月比3・0%増となるなど減産の動きは鈍く、鉄鋼輸出の増加基調も続いている。

 宝鋼集団と武漢鋼鉄集団は政府が全株を握っており、経営に政府の意向を反映させやすい。経営統合は政府が主導したとみられ、過剰生産解消に向けた強い姿勢を国内外に示す狙いがありそうだ。

 世界鉄鋼協会によると、2015年の世界の粗鋼生産量は宝鋼が5位、武漢鋼鉄が11位。中国政府は国内鉄鋼業の再編による経営効率化を加速する構えで、中国メディアによると、既に世界7位の鞍鋼集団と中堅の本鋼集団の合併協議も進んでいる。

 ただ、中国では各地に鉄鋼メーカーが乱立し、地方政府や民間が株式を握るなど中央政府の影響が及びにくいケースも多い。再編は生産効率の悪い高炉の閉鎖など雇用問題に直結するだけに、地方政府やメーカーの抵抗も予想される。

最終更新:9月22日(木)21時16分

毎日新聞