ここから本文です

米FRBが金利据え置き 物価伸び悩み 経済過熱への警戒感も

産経新聞 9月22日(木)12時9分配信

 【ワシントン=小雲規生】米連邦準備制度理事会(FRB)は21日、連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げの見送りを決めた。見送りは6会合連続で、主要な政策金利の誘導目標を0・25~0・5%に据え置く。物価上昇率の伸びが不十分なことなどが理由。ただしFOMCでは経済過熱への警戒感も強まっており、12月の追加利上げが有力視されている。

 イエレン議長はFOMC後の会見で、景気が堅調ななかでも「物価上昇率が目標の2%に戻らないリスクもある」と強調。現状では景気は過熱していないとして、追加利上げに際しては「慎重な手法をとることが適当だ」と述べた。

 FOMC後に発表された声明は「経済活動の成長が上半期の緩やかなペースから加速した」と指摘。さらに失業率が4・9%という低水準で推移していることを踏まえ、「雇用情勢はこれからもいくらかは強くなる」とも予測している。

 一方、声明の採決ではカンザスシティー連銀のジョージ総裁、クリーブランド連銀のメスター総裁、ボストン連銀のローゼングレン総裁が即時の利上げを主張して反対票を投じた。反対が3人に達するのは2014年12月以来14会合ぶり。ローゼングレン氏は最近のインタビューで、商業用不動産価格の上昇に懸念を示していた。

 声明と同時に公表された経済見通しによると、FOMC参加者が予想する16年末の政策金利の水準の中央値は0・625%で、6月時点の予想から0・25ポイント下がった。ただし参加者17人のうち10人は年内に0・25ポイント、4人は0・5ポイント以上のの追加利上げが行われているとみていることも明らかになっている。

 次回11月会合は大統領選の直前であるため金融政策の変更は見送られるとの見方が多く、市場では「12月のFOMCで追加利上げが行われる公算が高まっている」との声が出ている。

最終更新:9月22日(木)12時9分

産経新聞