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LGBTの存在「まだ想定外」 電話相談は年間38万件。3人に1人が「死にたい」

BuzzFeed Japan 9/22(木) 11:08配信

東京都渋谷区・世田谷区が「同性パートナーシップ」制度を導入したことを皮切りに、LGBTなど性的マイノリティが抱える問題への対応について、議論が活発になってきている。

だが、そうした自治体でも、まだ取り組みは始まったばかりだ。

書籍『「LGBT」差別禁止の法制度って何だろう 地方自治体から始まる先進的取り組み』(かもがわ出版)の出版記念として9月19日、都内で開かれたトークイベント(LGBT法連合会など主催)で、その現状が報告された。

スピーカーの一人で、電話相談「よりそいホットライン」(0120-279-338)を運営する社会的包括サポートセンターの熊坂義裕・代表理事は、次のように話す。

「日本では5世帯に1人、性的マイノリティの方がいる計算になる。ところが自治体や会社、社会も、そういう想定をしていない。性的マイノリティの存在を、当たり前に思うような日本にしていかなければならない」

ホットラインにかかってくる相談

社会的包括サポートセンターの「よりそいホットライン」は、24時間無料で電話相談を受け付けている。熊坂さんによると、コール数は年間1100万回以上。性的マイノリティ専用回線には38万回がかかってきて、10本に1本が相談につながる。

性的マイノリティ専用回線は、全体と比べて若い人からの相談が多く、10代~20代が約3分の1をしめるという。

悩みの多くは人間関係。恋愛・結婚や偏見・差別・周囲の無理解、友人・知人関係などだ。相談者の3人に1人が「死にたい気持ち」を示しているという。

相談内容は、次のようなものだ。
・性別に違和感がある。このままの自分で働ける自信がない。
・性別に違和感があるが、仕事・お金がないので手術が受けられず、性別変更できない。
・同性の同級生に告白したら、それを言いふらされ、クラス中から避けられるようになった。

困難、3つの特徴

ホットラインの運営委員を務める原ミナ汰さんによると、これらのLGBTが直面する困りごとには、3つの特徴があるという。

(1)困難が見えにくく、潜伏してしまう。(2)社会のあちこちにある「性別規範」と密接にかかわっている。(3)地域で周囲の人に頼れない。

性別規範とは何か。原さんの分析はこうだ。

同性カップルに対する忌避感や差別は根強くある。「男はこうすべきだ、女はこうすべきだ」といった意識を持つ人が、家庭や地域、学校、職場にいて「男女の境界線を「警備」している。

たとえば、同性カップルが一緒に暮らしていたり、手をつないで歩いていると、「あの2人はなんだ?」と見とがめる。たとえば、部屋を借りにきた同性カップルに「ご関係は?」と聞き、拒否してしまう。

LGBTの選手数、過去最多だったリオ五輪

だが、世界を見渡すと、施設のユニバーサル化や災害時、証明書類の性別配慮など「多様性への合理的な配慮」が求められるようになってきている。

原さんは、リオ・オリンピックでは史上最多、50人以上の選手が性的マイノリティ(LGBT)だと表明していたことを指摘し、次のように話していた。

「東京オリンピックでは、もっと数が増えるでしょう。ここは世界の注目が集まるポイントです。しっかりやっていかないと」

最終更新:9/22(木) 11:08

BuzzFeed Japan

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。