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もんじゅ廃炉 核燃サイクルへの影響を懸念 県内首長

デーリー東北新聞社 9月22日(木)11時13分配信

 廃炉を前提に抜本的見直しが決まった高速増殖炉もんじゅ。二つの輪で構成される核燃料サイクルのうち、下北半島には既存原発に軸足を置く「軽水炉サイクル」の関連施設が集中立地する。政府がもんじゅの廃炉を視野に入れた21日、県内の首長からはサイクル全体への影響を懸念する声が噴出した。

 六ケ所村の再処理工場は、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す軽水炉サイクルの中核。戸田衛村長は「もんじゅはサイクル政策の両翼。(廃炉は)少なからず村への影響があると思う」と述べ、もんじゅの存続を求めた。

 また、使用済み核燃料を一時的に受け入れる中間貯蔵施設(むつ市)では、使用済みMOX燃料の受け入れも見込まれる「第2再処理工場」への搬出も想定されている。だが、同計画は宙に浮いたまま。宮下宗一郎市長は「もんじゅがなくなれば、第2再処理から先の見通しが一層不透明になる。政府はこの問題に道筋を付けてほしい」と指摘した。

 同日の関係閣僚会議後の取材に、経済産業省資源エネルギー庁の幹部は「今回の決定はサイクルの大きな方向性を見直すものではない」と強調。三村申吾知事も同日、都内で世耕弘成経産相らと会談した際の確認事項に触れ、「サイクルは国民的理解の下で着実に取り組むとの認識だった。高速炉研究は、政府が責任を持って方向性を示すべき」との認識を示した。

 当面は軽水炉でMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料を燃やすプルサーマルに頼る見通しだが、その対象となる原発の再稼働は進まない。もんじゅを柱とした「高速増殖炉サイクル」の実現が不透明な中、プルトニウム利用は経済的、合理的に見合わないとする反核燃派の主張が勢いを増している。

 核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団の山田清彦事務局長は、今後の再処理を巡る状況について「プルトニウムを消費するためだけの無駄な投資をすることになる」と批判を強めた。

デーリー東北新聞社

最終更新:9月22日(木)11時13分

デーリー東北新聞社