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民進党幹事長代理に就任した玉木氏とは?

ニュースソクラ 9月22日(木)12時0分配信

選挙に強く、涙もろい元大蔵官僚

 民進党は21日午後、党本部で両院議員総会を開き、蓮舫体制の主要な役員人事を決めた。女性初の党の代表として選出された蓮舫氏は、選挙直前まで「二重国籍問題」に揺れ、それらの弁明に追われたが、終わってみると全体の6割近い支持を集め前原氏を圧倒した。

 序盤から蓮舫・前原の両氏が注目される中、「ダークホース」として注目を集めたのが玉木雄一郎氏だ。一般には無名ながら、2015年8月4日号の雑誌「FLASH」では政治記者101人が選ぶ「5年後の総理」ランキングで、民主党トップの全体9位に入っている。21日には幹事長代理に選ばれた。玉木氏とはどのような人物なのだろうか。

 玉木氏は今回の選挙で、国会議員50人、国政選挙公認内定者24人、地方議員30人、党員・サポーター12人の票数を獲得した。国会議員票は蓮舫氏の1/3、党員・サポーターは1割にとどまっている。しかし政権を担った旧民主党の主要メンバーだった2人の候補に対し、「若手」として新しい風を吹かせたとも言えよう。

 玉木雄一郎氏は東京大学法学部卒の47歳。大学卒業後、大蔵省(現財務省)に入り、米国ハーバード大学大学院(ケネディスクール)に留学。帰国後は外務省に出向し、その後内閣府の秘書専門官などを歴任した。2005年に財務省を退職し、同年の衆院選に出馬し、地元香川2区に立候補したが落選している。しかし、民主党政権が誕生した2009年の衆院選に同区でリベンジ当選し、その後2012年、2014年と3期連続で当選を果たした。民主党時代は党政策調査会副会長、国会対策副委員長などを務めている。

 玉木氏というと「選挙に強い」というイメージが浸透しているようだ。祖父は地元香川の農協組合長だった。また、大平正芳元首相の妻と親戚だということもあり、地元への影響力は大きい。2012年の衆院選では自民党が香川2区に候補を擁立し、安倍首相を始め多くの大物を応援に送り込んだが2万票差で蹴散らした。2014年も四国で唯一、小選挙区で自民候補を破っている。

 爽やかなルックスで弁も立つ。国会内での質問も多く「NPO法人 万年野党」が選ぶ質問王ランキング「三ツ星国会議員」に5回連続で選出されている。

 「将来の首相候補」と呼ばれる玉木氏だが、今回の代表選立候補は容易ではなかった。推薦人の確保に苦労し、20人揃ったのは告示日当日の9月2日未明、ギリギリだった。当初からあてにしていた原口一博元総務大臣との交渉が9月1日に決裂して追い詰められた。民主党政権時代に首相を務め、古い民主党のイメージがつきまとうため、「どうしても最後に1人足りないときにしか推薦人を頼まない」と周囲に漏らしていた菅元首相も推薦人の一人だった。

 玉木氏が今回掲げた大きな政策と言えば「子ども国債」だろう。現在5兆円とされている「家族向け政策費」を新たな国債によって倍増させ、現在の教育、子育て環境を一変させようというのだ。国債は教育、子育ての環境が整えば人口が増え、納税者が増えることで回収できるとしている。しかし、「国債」という、いかにも財務省の官僚的な発想から抜け出せていないとの声もある。

 玉木氏の人柄は今回の代表選でも垣間見えた。「男なら泣くな!」と蓮舫氏に叱責された9月7日の討論会での一幕である。討論会の冒頭、前原氏が旧民主党時代の政策の失敗に触れ頭を下げると「謝ってほしくない」と玉木氏が前原氏に涙ながらに訴えた。前原グループに所属する玉木氏は、頭を下げる前原氏の姿にいたたまれなくなったのだろう。

 9月10日付のBuzzFeedのインタビューでそのことを突っ込まれると「私、涙もろいから。蓮舫さんに怒られたけど、喜怒哀楽をぶつけたっていいじゃない。政治家の人間関係なんて、打算ですよ。だけど、それだけでもない。政治には義理、人情、浪花節が必要なんだよ」と答えている。しかし、2011年には海江田経産相が答弁中に涙声になり支持率が急落したこともある。多くの国民は玉木氏にの涙にどのような印象を持ったのだろうか。

ニュースソクラ編集部

最終更新:9月22日(木)12時0分

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