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若い世代のがん患者「AYA世代」 支援体制はまだまだ不十分

AbemaTIMES 9月22日(木)17時0分配信

(C)AbemaTV

「陽性だったんだな、癌なんだな」20日、自身のブログでがんが告知された時の様子やその転移について公表した、乳がんで闘病中のフリーアナウンサー小林麻央さん。また、EBウイルス感染症(※)という難病を患い「リンパ系組織のがん」のため38歳という若さで他界した声優の松来未祐さん。今、この二人のように若い世代のがん患者は“AYA世代”と呼ばれ始めている。

AYAとは「Adolescent and Young Adult」の頭文字をとったもので、英語で思春期・若年世代を意味する。彼らには、進学や就職、結婚・出産など若い世代ならではの悩みがある。

そのような“AYA世代”について、国立がん研究センターが初となる大規模実態調査を始めた。“AYA世代”は患者数が全国で推定2万人程度と少ない中で、孤立しやすく悩みを抱えやすいのが現状だ。彼らへの支援体制はまだまだ不十分であると言われている。

4年前に胎児性がんと診断され現在は経過観察中である岸田徹さんも“AYA世代”の1人。「何も考えられなかった。両親が人生の終わりみたいな顔をしていた」と、医者からがんを宣告された時のことを振り返る。

岸田さんは自身の体験だけではなく、がんと闘う多くの患者を取材しweb上のサイト「がんノート」で発信している。「その目的は大きく2つある」と語る。「医療情報については医者に聞くのが良いが、どうやって立ち直ったかなどの患者の情報がまだまだ無く、見通しが無くて困る」状況を打開し、「若い世代の特徴ではあるが、周りに同じような境遇の人がいない。ネット上で一緒に頑張っていこうというような形」を目指しているのだ。

国立がん研究センター東病院 小児腫瘍科にて医長を務める細野亜古氏は、“AYA世代”について「非常に忙しく、子育て・仕事で自分のことを後回しにする特徴があり、医者にかかった時にはかなり進行癌になっている」パターンが多い、と若いゆえにがんの進行するスピードが速いことも合わせた上で説明。彼らは若い世代ならではの悩みを抱えているため、「特別なケア」が必要であると語る。また「同じような病気の子どもたちと触れ合う機会」を国が作ることが大事と述べた上で、精神的なケア・復帰後の生活のケアの必要性を訴えた。

またNPO法人キャンサーネットジャパンの柳澤昭浩理事は、エイズのチャリティーコンサートなどと同じレベルで“AYA世代”のがん患者を支援するムーブメントが起こっていく必要性があると言い、「対象患者が知られているということがないためまだまだ頑張る必要がある」と述べる。

国内で多くのがん患者がいる中で、ようやくその言葉が認知されはじめた “AYA世代”のがん患者。国立がん研究所センターが初の大規模実態調査を終えた今、今後さらなる支援体制を整えていくことが求められている。

※日本人の9割以上がEBウイルスには感染しているが、EBウイルス感染症(CAEBV)を発症するのは日本で年間平均約24人。
※またEBウイルス感染症を発症した場合でも、必ずしもリンパ系組織のがん(悪性リンパ腫)になるわけではない。

最終更新:9月22日(木)17時0分

AbemaTIMES

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