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もんじゅ廃炉 「プルサーマル検証を」県内関係者、核燃サイクルに不安 佐賀

佐賀新聞 9月22日(木)11時15分配信

 使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクル政策の「本命」とされた高速増殖炉もんじゅ(福井県)について政府が21日、廃炉を前提に抜本的に見直す方針を確認した。再稼働に向けた原子力規制委員会の審査が最終盤を迎えている九州電力玄海原発3号機(佐賀県東松浦郡玄海町)では、サイクルの一翼を担うプルサーマルがあり、県内の関係者からは説明や検証を求める声が相次いだ。

 運転実績はほとんどなく、事故や安全管理上の不祥事が続出したもんじゅ。佐賀県の山口祥義知事は「安全性や維持費などを総合的に検討した結果について、国が責任を持って説明責任を果たすことに尽きる。このまま続けるのはどうかと(思っていた)」と理解を示した。核燃料サイクルの今後に関しては「みんなが気にしているので、国の責任において処方せんを示していただくことだ」とくぎを刺した。

 核燃料サイクルが行き詰まれば、使用済み核燃料の行き場に不透明感が増す。玄海町の岸本英雄町長は、もんじゅの廃炉には理解を示しながらも「フランスなどヨーロッパでは研究が続けられている。新たな拠点をつくるべき」と話し、サイクルを引っ張る高速増殖炉の必要性を訴えた。

 玄海原発の再稼働に反対の立場を表明している伊万里市の塚部芳和市長は、もんじゅ稼働の見通しが立たないことから「このままの状態では先行き不透明で、廃炉の方向性を決めたのはいい選択だ」と評価した。玄海3号機ではサイクルの“もう一つの輪”であるプルサーマルがあり、「安全性をもう一度しっかり検証すべきだ」と注文をつけた。

 原発の廃炉などを求める市民団体「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」の石丸初美代表は「国がごまかしながらやってきたことが、とうとうごまかせなくなった」と憤る。1兆円以上の巨費が投じられており「税金を食いつぶしてきた失態を、国は認めて国民に謝るべき」と批判した。

最終更新:9月22日(木)11時17分

佐賀新聞