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キリンがクラフトビールメーカーとの交流を深めるのはなぜか

ニュースイッチ 9月22日(木)11時50分配信

クラフトビール製造受託で工場の稼働率向上に期待

 キリンビールはクラフトビール子会社のスプリングバレーブルワリー(東京都渋谷区)を通じ、10月8日から「フレッシュホップフェスト2016」を開く。同イベントにはスプリングバレーのほか、国内クラフトメーカー18社が参加する。キリンはクラフト国内最大手のヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町、井手直行社長、0120・28・4747)に資本参加するなど、クラフト事業に力を入れている。今回のイベントを通じ、全国のメーカーと交流を深める狙いもあるようだ。

 スプリングバレーがクラフトメーカーと合同イベントを開くのは2月の「第1回寿司(すし)フェス」、7月の「第2回寿司フェス」に続き3度目。第1回寿司フェスには4社、第2回は6社のクラフトビールメーカーが参加した。今回は参加企業が18社と3倍に拡大する。

 参加企業の木内酒造は「常陸野ネストビール」で、ワールドビアカップなど国際ビールコンテストで多数、上位賞を受賞。小西酒造は「幕末のビール復刻版」などが有名だ。今回はこのほか箕面ビールやオラホビール、大山ブルワリー、青森県や岩手県のクラフト会社が参加、バラエティーに富んだ顔ぶれだ。

「フレッシュホップフェスト2016」開催、参加メーカー3倍増

 キリンビールは2014年10月、ヤッホーブルーイングに資本参加した。出資率は33.4%。米国のクラフトメーカー、ブルックリン・ブルワリー(ニューヨーク州)にも出資を検討している。ヤッホーへの資本参加で、キリンは同社の「よなよなエール」などを、滋賀工場(滋賀県多賀町)で生産。原料の共同調達や若手の人材交流なども進めている。クラフト各社のビール製造を受託すれば、工場の稼働率を向上できる。

 ビールの国内市場におけるクラフトビールのシェアは1―2%程度だが、米国では2割近くまで拡大している成長分野だ。15年の国内ビール市場は19年ぶりに前年比プラスとなったものの、高齢化や酒類好みの多様化などを背景にマイナスの傾向が続く。このため、キリンはクラフトビールに力を入れて、減少を食い止めようとしている。

 合同イベントのフレッシュホップフェストは、スプリングバレー本社がある東京・代官山に加え、横浜と大阪、ホップ産地の岩手県遠野市でも開催する。

 キリンはクラフトビール業界の“輪”を全国に広げるとともに、生産者農家や地域とのつながりをアピールする。

最終更新:9月22日(木)11時50分

ニュースイッチ