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アップルがスーパーカーの英マクラーレンに買収を打診か

ニュースイッチ 9月22日(木)14時30分配信

英FT報道。マクラーレンは「投資について協議していない」と否定コメント

 米アップルがフォーミュラワンのレースカーやスーパーカーで知られる英マクラーレン・テクノロジー・グループに対し買収の可能性を打診したと、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙が21日に報じた。交渉の説明を受けたとされる情報源の3人によれば、協議は数カ月前に始まり、アップルはマクラーレンの全株取得あるいは戦略的投資を検討中。自動運転の電気自動車(EV)に密かに取り組んでいるアップルとしては、自動車についてのマクラーレンの高いエンジニアリング能力をはじめ、知的財産などに関心を示しているという。

 FTの報道後、マクラーレンは「アップルとの間で投資の可能性に関するいかなる話もしていない」の否定コメントを発表したが、交渉の打診があったかどうかについては回答していない。FTの情報源となった関係者も、アップルの自動車プロジェクトでトップや一部社員が相次いで退社し、古参幹部のボブ・マンスフィールド氏が後釜に就くなど、自動車戦略が最近変更されたことから、買収協議が進展するかは不透明と話している。

 マクラーレン・テクノロジーの2014年の売上高は2億6500万ポンド(約345億円)で、企業価値は10億~15億ポンド(約1300~1950億円)に上るとされる。もしアップルによる買収が実現すれば、2014年に30億ドルを投じたビーツ・エレクトロニクス以来の大型買収となりそう。マクラーレンは車載コンピューターシステムや、炭素繊維・アルミといった新しいシャシー素材についての技術も持つことから、アップルの自動車開発プロジェクトを加速するかもしれないとFTではみている。

<解説>
 アップル幹部では、マーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏がマクラーレンのスポーツカーを保有し、インターネットソフトウェア・サービス担当上級副社長のエディー・キュー氏はフェラーリの社外取締役を務める。

 さらに、チーフ・デザイン・オフィサーで英国人のジョニー・アイブ氏はベントレーとアストン・マーチンが特に好みだと公言し、これらに加えてサーブやランドローバーのコレクションも持つとされる。メルセデスを自分で運転して通勤していたスティーブ・ジョブズ氏と同様に、運転好きのアイブ氏だが、最近では運転手付きのベントレーに乗っているという。

 これについては、「忙しいので車内でも仕事をしている」から、「乗客の身になって自動運転車のデザインやサービスなどの研究に役立てているのでは」という穿った見方まで、さまざまな憶測が流れている。

最終更新:9月22日(木)14時30分

ニュースイッチ