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「2年一括」正式伝達 農林業賠償で東電、一律は18年分で打ち切り

福島民友新聞 9月22日(木)11時18分配信

 来年1月以降の農林業の営業損害の賠償を巡り、東京電力福島復興本社代表の石崎芳行副社長は21日、県庁を訪れ、鈴木正晃副知事らに損失(年間逸失利益)の2年分を一括賠償する素案を正式に伝えた。一律での賠償は2018(平成30)年分で打ち切る方針で、19年以降は損害の状況に応じた個別対応に移行する。

 素案によると、避難区域内は事故前の利益の2年分を一括して賠償。避難区域外については、出荷制限指示の対象品目を生産している場合は避難区域内と同様とし、それ以外は風評被害などの影響で生じた事故前と16年の利益の差額の2年分を一括して支払う。旧緊急時避難準備区域などの農林業者は、休業を余儀なくされた場合、避難区域内と同様の対応となる。

 石崎副社長は、県や農林団体などでつくる県原子力損害対策協議会の会合で説明。「与党の復興加速化6次提言や国の営農再開支援策を踏まえ、早期に営農再開できるよう提示させていただいた」と述べた上で「あくまで素案。関係団体や市町村の意見を聞き方針を固めたい」とした。

 鈴木副知事は「今後、関係団体から意見を集めて提示する。素案をより良いものにしてほしい」と求めた。JA福島中央会の大橋信夫会長は「風評被害の問題は長く続くということを踏まえて対応すべき」、県畜産振興協会の宗像実会長は「2年分の支払いを一括で受けた後、(個別対応で)きちんと賠償してくれるのか不安だ」と述べた。

 農林業の営業損害の賠償は請求期間が今年12月末までとなっており、来年1月以降の枠組みは決まっていなかった。同協議会は新たな枠組みを早期に示すよう、国に要望していた。

福島民友新聞

最終更新:9月22日(木)11時18分

福島民友新聞