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相模原殺傷追悼集会に障害者ら1000人 「私たちの声聞いて」 

カナロコ by 神奈川新聞 9月22日(木)8時30分配信

 事件を繰り返さない社会を実現するには、どうすればよいのか-。相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」の事件で命を奪われた19人を追悼するため、全国から約千人が参加した集会。登壇した当事者からは、専門家や行政の視点で制度が策定されることへの異議が相次いだ。「まずは私たちの声を聞いてほしい」

 「障害者は生きていても意味がない」「障害者は不幸だ」

 逮捕された元施設職員の容疑者(26)が口にした言葉に、大阪府東大阪市の中山千秋さん(49)はショックを受けた。「幸せか、幸せじゃないかを(他人に)決められたくない」と訴え、壇上でマイクを握り締めた。

 容赦なく浴びせられた容疑者の独善的な発言。だが、憤りの矛先は、障害者の気持ちを知ろうとしない社会全体にも向く。

 「容疑者の措置入院に関する対応や、薬物使用が事件の背景のように論じられているが、立ち止まってみてほしい。私たちとつながる全ての人たちのうわべの優しさが、犯人に間違いを起こさせたのではないか」

 障害者に優しいまなざしを向けるが、本当の気持ちを知ろうとしない人ばかり。事件についての報道や専門家の会議をみても、知的障害者の声が反映されているとは思えない、と首をひねる。「これだけ大きな事件が起きているのに、私たちの意見が聞かれていない」

 参加者からも「思いをうまく言葉にできなくても、障害者はきちんと考えている」「障害者である前に一人の人間だ」という声が上がる。さらに「進学先も暮らす場所も、自分の意見が通らないばかりか、そもそも意見を聞かれなかった」「入所施設が山奥にあると、外出もままならない」。悲痛な訴えが会場に響き、中山さんは言う。

 「いま私たちの暮らし方を国や行政、親が決めています。そこを根っこから変えないといけません。自分のことは自分で決めます。自分の人生を他の人に決められたくありません。私たちの声を、もっと社会に届けなければなりません」

最終更新:9月22日(木)8時30分

カナロコ by 神奈川新聞