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「これまでもこれからも、ありがとう」 「県立ひばりが丘学園」 感謝の祭り

カナロコ by 神奈川新聞 9/22(木) 15:13配信

 横浜市港南区の知的障害児の入所施設「県立ひばりが丘学園」が来年4月、平塚市へ移転する。70年近い歴史を刻み、地域との交流を年々深めていただけに、惜しむ声も聞かれる。最後の学園祭「ひばり祭」を10月1日に開催。同学園は「地域に根付いていただけに残念。学園祭で感謝の気持ちをしっかり伝えたい」と話す。

 同学園は1949年7月、東日本初の公立知的障害児施設として設置。短期入所や在宅サービスに関する相談に応じてきた。県の関連施設再編で統合、移転が決まった。現在約40人の児童が入所しており、来年4月からは全員が平塚の新施設に移る。

 長年培った近隣との親密な交流が特徴だ。

 同学園のボランティアには20団体、個人31人が登録し、通学や外出の付き添いなどに年間延べ1600~1700人が手を貸している。

 7、8年前から月1回、子どもたちの散髪をする美容師の江口三恵子さん(64)=横浜市南区=は「就労のため実習している高校3年の女子生徒が、苦労や喜びなどを話してくれたこともあった。成長する姿を見てきたので移転は寂しいですね」と惜しむ。

 成田京子さん(76)=同区=は6年前から週2日、児童が通う小学校に施設から送り迎えする。職員と一緒に児童の手をしっかり握りながらの登下校。「みんなかわいいし、素直」。ひばり祭も手伝う。

 地域サービスとして、障害児の短期入所や日中の一時預かりを行い、障害児への理解や支援向上のため公開講座を催し、福祉関係の研修生も受け入れていた。

 それだけに、相模原の障害者施設殺傷事件で、関係者の受けた衝撃は大きかった。同学園生活支援部の菅野大史部長(51)は「地域でのバリアフリーが進みつつあったのに、壁が作られてしまうような懸念も出てきた」と話す。

 「これまでもこれからもありがとう」と銘打った最後のひばり祭は、80人程度のボランティアが手伝う。入所児童が通う小中学校の児童生徒の演奏や地元の市民グループの和太鼓が披露される。模擬店も並び、小型無人機「ドローン」を使った記念撮影もする。

 入場無料。午前10時~午後3時。雨天決行。問い合わせは同学園電話045(822)3917。

最終更新:9/22(木) 15:13

カナロコ by 神奈川新聞