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平壌でも「再建築ブーム」…開発業者に専門ブローカーまで登場

ハンギョレ新聞 9月22日(木)7時30分配信

KDI「北朝鮮不動産開発業者登場に関する分析」論文発表 2000年代に入り資本蓄積した個人が撤去・再建築・分譲を請負 立地重視し都心に再建築、老朽住宅・公共用地の撤去まで

 社会主義計画経済体制の北朝鮮にも不動産開発業者が登場し、撤去・再建築・分譲など資本主義的都市開発が行われていることが明らかになった。平壌(ピョンヤン)、新義州(シンウィジュ)など北朝鮮の大都市を中心に立地条件が優れている再開発用地を確保するための「専門ブローカー」まで登場しているという。名目上は開発権を独占している官僚と、これら開発業者の癒着関係が強化される可能性も考えられる。

 21日、韓国開発研究院(KDI)が発刊した「北朝鮮経済レビュー9月号」に掲載された「北朝鮮不動産開発業者の登場と含意に関する分析」論文で慶尚大社会科学研究院のチョン・ウニ研究教授は、最近北朝鮮に現れている不動産開発事業の発生経路を分析し、北朝鮮ですでに資本主義的不動産開発業が定着したと明らかにした。個人事業者が撤去から分譲に至る開発事業全般を掌握するだけでなく、利潤を最大化する事業方式も資本主義的動機に従っているからだ。

 論文によれば、北朝鮮で政府や機関の代わりに資本を蓄積した個人が住宅建設事業の前面に出た時期は、2000年代初期からだ。1990年代に苦難の行軍を体験し、北朝鮮内部に市場が形成され始め、一般住民の中から富を蓄積した「銭主」が出始めたということだ。チョン教授は論文で「北朝鮮は建物や住宅を建設する国土計画はあるが、建設資金がなく5~10年以上かかる事例が多い」として「個人が機関名義で家を建て、代わりに完工後に住宅数戸を機関に提供することを約束する形で開発事業が進められている」と明らかにした。北朝鮮の住宅事情は需要に比べて供給が不足しているため、機関としてもこうした個人の参加を受け入れざるをえないという。

 当初、北朝鮮でアパートなど大規模住宅を建設できる主体は唯一国家のみだった。しかし、政府の財政能力では住宅需要を満たすことが難しくなり、1980年代から社会安全部、人民武力部、保衛部。労働党などの特権機関が「機関住宅」という名前でアパート建設を始め、1990年代からは銭主も開発事業に参加し始め、それが前面に出たということだ。

 チョン教授は個人が前面に出た「個人住宅」開発事業で、いくつかの資本主義的性格が現れ始めたと明らかにした。第一に、「立地選定」の重要性に着目した点だ。平壌市内で最近アパートが建設されている所を見れば、高層建物で過密な平壌中心部のアパートの隙間で開発事業が進められており、幼稚園、託児所、学校用地を用途変更し、既存の建物を撤去してアパートを建設する事例もあるという。実際、ある中国人の対北朝鮮投資家は、チョン教授とのインタビューで「北朝鮮は構造と立地さえ良ければ基礎工事の後、1階だけ作れば、前金を払って住宅購入を契約する住民が集まってくる」と話した。「立地は裏切らない」という江南(カンナム)圏の再建築市場の盲信が、北朝鮮の平壌などでも同様に生まれているという意味だ。

 また、撤去や再建築を巡る投機勢力と専門ブローカーも一部で確認された。例えば平壌市の大城(テソン)区域の錦繻山(クムスサン)記念宮殿と金日成総合大学付近の老朽アパートは、当初5000ドル水準で取り引きされていたが、こちらに30階建ての現代式アパートを建設しろとの方針が公開された後、価格が2倍に跳ね上がったという。この過程で、専門的に立地の良いところを中心に老朽化した住宅を購入し、開発業者から紹介料を受け取り売り払う「専門ブローカー」も登場したという。

 チョン教授は論文で「北朝鮮の不動産市場は不動産仲介業者が既存住宅の取引を成功させる単純売買水準を越えて、実質的に個人がアパートを新築し分譲する不動産開発業者が芽生えた」として「(開発事業への)進入障壁が極めて高いので、権力機関の特典と癒着が一層強まる可能性が高い」との見通しを示した。

ノ・ヒョンウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9月22日(木)7時30分

ハンギョレ新聞