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国連北朝鮮人権特別報告者「北朝鮮の水害支援に2815万ドル必要」

ハンギョレ新聞 9/22(木) 8:03配信

キンタナ北朝鮮人権特別報告者、声明発表 「人道的支援は、安保理制裁から除外される」 茂山・延社郡に追加の調査団を派遣 北民協・民和協、わが民族助け合いなど 韓国国内の民間団体の募金運動にも拍車 統一部、北朝鮮側との接触申請の受理を拒否

 北朝鮮の咸鏡北道北部地方で発生した史上最悪の洪水被害を支援するため国連レベルの動きが本格化している。国連北朝鮮人権特別報告者室は、対北朝鮮水害支援に国際社会が積極的に乗り出すことを呼びかける声明を発表した。北朝鮮に常駐する6つの国連傘下機関の業務を調整する常駐調整官室は「洪水被害に対する緊急対応計画」を発表し、これに必要な資金支援を国際社会に要請した。韓国政府の不許可方針にもかかわらず、韓国国内の民間団体も募金運動に続々と乗り出している。

 トマス・オヘア・キンタナ国連北朝鮮人権特別報告者は21日、声明を発表し「(水害)被害者に食糧や保健、適切な住居施設の権利などを保障することが極めて重要だ」としたうえで、「被害地域で行われている救護活動に国際社会がさらに積極的に参加してほしい」と呼びかけた。彼は「人道的支援は、国連安全保障理事会制裁から除外されている」と強調した。

 国連が同日までに集計した資料によると、今回の水害で138人が死亡し、400人が行方不明となった。破損された家屋は約3万棟で、倒壊した割合が62%に達する。生活の場を完全に失った被災者が6万9千人を超えており、学校や保育所、保健医療施設など1万6400棟以上の建物が破損した。収穫期を控えた農耕地約2万7千ヘクタールが浸水した。

 これらの被害に対し、北朝鮮に常駐する国連機関の業務調整官室は、今月から来年2月までを「洪水被害への緊急対応期間」と定め、国際救護団体と共同で被災した住民約60万人に対する総合的な支援計画をまとめた。調整官室は医療(600万ドル)▽栄養(400万ドル)▽食糧・農業(790万ドル)▽飲み水・衛生(530万ドル)▽教育(20万ドル)▽住居(480万ドル)など、合わせて約2815万ドルの追加財源が必要だと見ている。

 調整官室の報道官に当たるマリアナ・スローン・ホルスト担当官は、ハンギョレとの電子メールインタビューで、「国際社会の制裁で、2004年には3億ドルに達していた北朝鮮救護基金が、2015年には4千万ドルまで減少した。 今年も日常的な救護活動に必要な資金1億1200万ドルのうち、24%しか確保されていない状態」だと話した。彼女は「女性、子供、老人など、最も弱い階層に最小限の生存条件を用意する人道的支援は、政治的な問題とは別に扱われるべきだ」と強調した。 調整官室は第1回調査(6日~9日)で接近できなかった茂山(ムサン)郡と延社(ヨンサ)郡の一部地域に追加の調査団を派遣し、被害状況を把握している。

 韓国国内でも民間レベルの対北朝鮮支援の動きに拍車がかかっている。54の対北朝鮮支援団体が連帯した対北朝鮮協力民間団体協議会(北民協)は、同日発表した資料で「1次分として9月末まで募金活動を展開し、国際機関を通じて最大限速やかに支援する計画」だと明らかにした。 韓国統一部は20日、北民協が提出した北朝鮮住民接触申請の受理を拒否した。

 民族和解協力汎国民協議会(民和協)も同日、緊急議長団会議を開き、水害地域の子供たちに防寒着を支援する汎国民募金運動に乗り出すことを決めた。民和協は声明で「水害地域の1万7千世帯が完全に水没したなら、1世帯当たり子供が1人だけだとしても、(被災した子供の数が)1万7千人」としたうえで、「資金が確保され次第、(防寒着を)購買して(中朝)国境地域に保管し、政府の許可を待つ」と明らかにした。

 今年で創立20周年を迎えた「我が民族助け合い運動」は20日から対北朝鮮水害支援緊急募金運動に入った。この団体のカン・ヨンシク事務総長は「南北関係も、北朝鮮住民が置かれた人道的状況も、支援を躊躇する政府の態度までが20年前と同じだ」と指摘し、「寒波が襲う前に、被災者の住居復旧に必要な資材や生活必需品、防寒着などをなるべく早く北朝鮮に送る方針」を明らかにした。

チョン・インファン、キム・ジンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:9/22(木) 8:03

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