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フィリピンでボクシング修業、夢は五輪 中学生サウスポー・成上聖斗

沖縄タイムス 9/22(木) 15:40配信

 フィリピンで1年間、武者修行し、腕を磨いた中学生のサウスポーボクサーがいる。大阪府出身の成上聖斗(13)=沖縄カトリック中2年。8月の全日本アンダージュニア決定戦36キロ級では、左ストレートを武器に3回TKOで優勝するなど実力は折り紙付きだ。

 小2の時、大阪の井岡ジムで現世界ボクシング機構(WBO)世界バンタム級王者マーロン・タパレス(フィリピン)にミットを受けてもらったことがきっかけで、ボクサーの道に進んだ。

 小4の2012年夏、タパレスに会いにセブ島のジムを訪れ、練習環境に引かれた。翌2月に移住し、小5から現地のインターナショナルスクールに通いながら競技に打ち込んだ。

 週に1度はジム主催の大会に出場した。「当日計量がなく、いきなりでかい選手が来たりと何でもありだった」という。「パンチも強く、ガードしても吹っ飛ばされてしまう。めちゃめちゃ鍛えられた」。タフな環境でスピードやパンチ力が磨かれた。

 だが、目標だった全国大会がスパーリング中に死亡者が出たため、小学生の部が中止になった。「モチベーションも下がってボクシングをやめようと思った」。さらにデング熱に感染したため、小6の14年6月に志半ばで帰国した。

 沖縄に移住したのは同11月。最初はゴルフを習うためだった。だが、ボクシングを忘れられずに練習を再開した。

 ことし3月の全日本アンダージュニア大会で準優勝。「優勝できなくて悔しかった。もう一度、一からやり直そう」と宜野湾市に引っ越し、中城村にある琉豊ボクシングスタジオで汗を流している。

 147センチ、38キロ。12月の県予選には階級を一つ上げ、40キロ級に出場する。琉豊の與那城信一会長は「キャリアも経験も十分にある。パワーとスピードを上げればもっと強くなる」と太鼓判を押す。「可能性があるなら、オリンピックに出てみたい」と成上。一番輝くメダルを夢見て、パンチを打ち込む。(我喜屋あかね)

最終更新:9/22(木) 20:35

沖縄タイムス