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離島・へき地医療を志し沖縄へ 南・北大東島に赴任した医師夫妻

沖縄タイムス 9/22(木) 13:30配信

 沖縄本島から東に350キロ以上。隣り合って浮かぶ南北大東島に一つずつある県立診療所に4月、ともに若手医師の夫妻がそれぞれ赴任した。「南」の黒田格(かく)さん(28)=富山県出身=と、「北」の小澤萌(もえ)さん(32)=福井県出身。医者1人の小さな離島で、地域に溶け込み、互いに励まし合いながら、住民の命と向き合っている。(社会部・新垣綾子)

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 2人は研修医として2013年4月から3年間、県立中部病院で勤務した同期。今年3月に結婚して早々、離れて暮らすが、ともに大学時代に海外で難民支援や医療ボランティアに携わった経験があり、離島・へき地での地域医療を志し、沖縄にやって来た。「夫妻そろってやるならどっぷりつかろう」(格さん)と本島から遠く、総合診療医として幅広い知識や技量が問われる環境を選択した。

 格さんは人口約1400人の南大東島で「地域で支える診療」を肌で感じる毎日だ。重篤な急患の大半は自衛隊のヘリや固定翼機で本島へ搬送するが、出動要請から島にヘリが到着するまで最短でも片道2時間。日ごろから役場職員らでつくる消防団員たちとの連携が不可欠で、高所から転落し、全身を強く打った重傷男性を住民の協力で救ったケースも。

 一方、人口が南の半分ほどの北大東島は、福祉の専門職不足がより深刻だ。島内にはケアマネジャーや保健師が不在で、萌さんも福祉関係スタッフとの会議に加わり、ケアが必要な人への対応や訪問診療に役立てる。

 仕事は24時間態勢。気が張った日々を、苦楽を分かり合える存在が支える。萌さんは「夫とはテレビ電話でめっちゃ励まし合います。症例の相談やお笑い番組の話、ですね」。

 着任から半年がたち、濃密で温かい人間関係や島の行事にも溶け込んできた。一方の島で毎年交互に開かれる南北対抗のスポーツ大会では、たちまちライバル関係に。格さんは漁師たちの手ほどきで釣りを覚え、萌さんは婦人会の一員となり、昭和歌謡に乗せた踊りで慶事を盛り上げる。

 離島診療所での勤務はともに2年の予定。2人は互いの成長を誓い「島の文化や自然を楽しみながら、住民の皆さんのために健康と笑顔を広げるお手伝いをしたい」と意欲をみなぎらせる。

最終更新:9/22(木) 13:30

沖縄タイムス