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郷土の鬼才 方言詩人生誕100年

Web東奥 9月22日(木)10時55分配信

 青森県五所川原市出身で、1冊の詩集「土筆(ベベコ)」を残して27歳の若さで早世した方言詩人・木村(きむら)助男(すけお)(1916~43)の詩の朗読会が24、25日、市内3カ所で開かれる。今年は木村の生誕から100年。朗読会を主催する地元有志は、節目の年に木村の存在を多くの人に伝えたい-と意気込む。
 木村は旧飯詰村出身。海軍に入り、出征先の中国で、当時は重い病とされた肺結核を患って帰国後、方言詩の詩作を始めた。
 飯詰に戻ってからは、療養しながら古里の四季折々の自然、傷痍(しょうい)軍人としての失意や境遇を方言詩につづっていたが、43(昭和18)年、生涯唯一の詩集である土筆が出版されるわずか11日前にこの世を去った。
 朗読会を開くのは、地元で読み聞かせなどの活動を行っている同市の下川原久恭さん(66)らでつくる「語る会」。4月、「市民提案型事業」として市補助金の交付が決まり、準備を進めてきた。
 下川原さんが木村の詩と出合ったのは、青森市で昨年開かれた朗読会。「今は地元でもあまり使われていない北五の津軽弁が織りなす詩の世界が、とても色彩豊かだった。一気に引き込まれた」と振り返る。
 詩に出てくる、カグズ(裏庭)、だんじやぐする(ぐずる)などの耳慣れない言葉は、きちんと朗読するため、地元の古老などに聞いて発音を調べた。
 本番では、奥津軽の四季折々の風景写真を舞台上のスクリーンに投影しながら、土筆から「養鶏」「故郷(マレトゴ)の春」「綿雪(モロユギ)」「幼女(クサレ)」などを読み上げる。
 語りは、青森市出身の元テレビアナウンサー中村雅子さん、今ゆき子さん、下川原さんが担当。太宰治作品の「女神」「燈籠」も朗読する。24日が市浦コミュニティセンターで午後1時から、津軽三味線会館で同6時半から。25日がオルテンシアで同3時半から。入場料千円。
 問い合わせは下川原さん(電話090-8257-6731)へ。

東奥日報社

最終更新:9月22日(木)10時55分

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