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利上げ圧力にひるまぬイエレン議長、米経済の拡大余地残す

Bloomberg 9月22日(木)14時44分配信

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、当局内や外部で高まる政策金利据え置きへの反対論を物ともせず、経済の拡大余地を残すため利上げを再び見送った。

イエレン議長は21日、利上げの論拠が強まったことを認めた上で、労働市場から退出した人々が再び戻って仕事を探しつつある兆しがある状況では、当局が当面行動を見送るのは理にかなうと説明した。

2日間にわたる連邦公開市場委員会(FOMC)の終了後にワシントンで記者会見した同議長は金利据え置き決定について、「米経済には以前に考えられていたであろうよりもう少し拡大する余地がある。これは朗報だ」と語った。

金利据え置きにはFOMCのメンバー3人が反対した。政策決定への反対票が3票に上ったのは2014年12月以来。イエレン議長はオバマ大統領の任期最後の1年を好調に見せようと意図的に低金利策を継続していると、大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏から批判を浴びたばかりだった。

こうした批判についてイエレン議長は、FOMCの決定に政治的配慮は一切関係ないとあらためて反論し、「われわれは会合で政治について議論しないし、当局の決定で政治を考慮することもない」と強調した。

議長はさらに、当局がなお年内に利上げする意向だと言明。「現行路線で労働市場の改善が続き、新たに大きなリスクが生じない場合は、私は利上げがあると予想する」と述べた。バンク・オブ・ウエストのチーフエコノミスト、スコット・アンダーソン氏は、金利据え置きに「反対票があったにもかかわらず、FOMCは引き続き極めて辛抱強い姿勢を示しており、それを率いているのがイエレン氏であるのは確かだ」とコメントした。

当局は21日に利上げを先送りしただけでなく、来年の利上げ回数の見通しを3回から2回に引き下げたことがFOMC参加者の金利予測分布の中央値に示された。イエレン議長はFOMC内部で意見が一致していない点は利上げのタイミングであって、利上げ実行の是非ではないと指摘。「米経済の動向にわれわれは総じて満足している」と付け加えた。

原題:Yellen Rebuffs Pressure to Hike as Fed Gives Economy Room to Run(抜粋)

Richard Miller, Christopher Condon

最終更新:9月22日(木)14時44分

Bloomberg