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<被災者支援NPO>助成頼み 脱却の動き

河北新報 9月23日(金)10時31分配信

 東日本大震災の被災者支援を目的に発足したNPO法人が、寄付金、助成金頼みの収入構造からの脱却を目指す動きを強めている。震災発生から5年半がたって寄付や助成が減少し、安定した財務基盤の構築が課題となっているためだ。自治体、企業との連携を強化したり自主事業を拡大したりして、法人存続と活動継続への道筋を探っている。(報道部・関根梢)

【被災者支援NPO】活動拡大 財源を確保

 宮城県が2013年度にまとめたNPO活動実態・意向調査によると、震災後に発足したNPO法人の事業収益率(経常収益に占める事業収益の割合)は約40%。財源は寄付金(約34%)や民間助成金(約6%)が目立ち、寄付や助成頼みの実態が浮かぶ。

 一方、震災前から活動する法人は事業収益率が約74%と高く、一定の収益性のある事業を抱えていた。

<対象絞り援助>

 震災後、多くの団体が支援活動に携われた背景には豊富な寄付金や助成金があった。世界中から寄付が集まり、NPO法人にも相当額が回った。「インターネットで情報発信すれば黙っていても寄付が集まった」(宮城県内の法人幹部)という。11年の国内の震災関連寄付は約6000億円に上ったとの推計もある。

 企業や財団の助成金も震災直後は申請要件が緩和されるなど対応が手厚く、多くの団体が交付を受けた。

 ただ、団体を支える仕組みは時間の経過とともに変化。資金提供だけではなく、団体同士の交流の場を設けたり経営指導したりする形態が増えた。資金提供も多数の団体への少額助成ではなく、対象を絞ってまとまった額を援助する傾向が強まった。

 NPO活動を後押しする財団などを支援する助成財団センター(東京)は「震災発生5年を区切りに、被災者支援に特化した助成を終了させた財団もある。今後は助成から、事業への融資の形に移行していくのではないか」と指摘する。

<「めど立った」>

 NPO法人側は環境の変化に適応しようと必死だ。

 石巻市で11年5月から、被災した未就園児の親子らの支援を続けるNPO法人ベビースマイル石巻。助成金などを基に、母親が育児や産前産後の不安を相談し合えるサロンを開いてきたが、15年度から市の事業を受託している。

 地域子育て支援拠点事業と、父親の育児参加を促すための「父子手帳」の作成事業を担当。これにより法人化した12年度は約9%だった事業収益率が15年度、約83%に上昇した。

 荒木裕美代表は「震災関連の助成プログラムはかなり減っている。市の事業を受託したことで安定した財源を確保でき、被災者支援の活動も続けられるめどが立った」と話す。

最終更新:9月23日(金)11時31分

河北新報

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