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サンゴ礁の魚、群れからの分離がストレスに 豪研究

AFP=時事 9月23日(金)10時34分配信

【AFP=時事】サンゴ礁に生息する魚は、群れの仲間から引き離されると、ストレスを受けて体重が減少し、生存の可能性が阻害されるとする研究結果が22日、発表された。

【関連写真】群れで暮らすスズメダイ

 豪ジェームズ・クック大学(James Cook University)の研究チームは、サンゴ礁の魚が群れで生活するのを好む理由をさらに解明するため、世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)に生息するデバスズメダイを観察した。実験では、一部を群れから隔離した一方、残りは群れの中にとどまらせた。

 英科学誌「Journal of Experimental Biology(実験生物学ジャーナル)」に掲載された研究論文の主執筆者のローレン・ナドラー(Lauren Nadler)氏によると、群れから隔離されたデバスズメダイは体重が減り、代謝率が上昇したという。これは、魚がストレス状態にあることを示している。

「群れの仲間が周りにいるデバスズメダイは、より落ち着いた状態で、ストレスが低かった。群れから隔離して検査した個体に比べて、代謝率が26%低かった」

 この結果は「群れで生活することが、魚の個体群の健全性にとっていかに重要であるか」を示していると、ナドラー氏は指摘した。

 デバスズメダイは、総数1000匹の群れで生息していることが多い。共同研究者のジェームズ・クック大のマーク・マコーミック(Mark McCormick)氏によると、海流に影響が及ぶ荒天の際に起きる可能性のある群れからの分離は、捕食動物から狙われるリスクを高めることになるという。

「魚が群れることで余剰のエネルギーが得られることは非常に重要だ。これによって生存や繁殖が可能になり、自分たちの遺伝子を次の世代に伝えることができるからだ」とマコーミック氏は述べた。【翻訳編集】 AFPBB News

最終更新:9月23日(金)17時59分

AFP=時事