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<楽天スカウト日誌>候補を最終チェック

河北新報 9月23日(金)12時7分配信

 昨年のドラフト会議は、東北地区から多和田真三郎投手(西武、富士大出)平沢大河内野手(ロッテ、仙台育英高出)が1位指名されるなど注目の候補が多くいました。ことしは昨年と比べれば豊作とは言えませんが、きらりと光る候補は数多くいます。その中から、一部を紹介しましょう。

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◎上岡良一アマ・スカウトグループマネージャー

 大学生では、仙台大の松本桃太郎内野手がいち早くプロ志望届を出しました。仙台六大学リーグで1年春から主力に定着し、安打を量産している左打者です。バットを操る技術があり、常にパワフルなスイングができるのが魅力です。

 同リーグでは、東北福祉大の長坂拳弥捕手が大学ナンバーワンの評価を集めています。丁寧なリードと素早いスローイングは非の打ちどころがありません。群馬・健大高崎高時代から注目されていましたが、大学でも段階を踏んだ成長が見られます。

 北東北大学リーグでは、富士大の右腕・小野泰己投手が潜在能力の高さをうかがわせます。最速152キロの速球はスピンが利いており、質の良さを感じます。全国の舞台での実績はさほどありませんが、1学年上の多和田に匹敵する球を持っています。

 高校生は、東北勢が夏の甲子園大会で4強入りできなかったこともあり、全国的に名が知られた選手はいませんが、素質のある逸材はいます。投手では青森・八戸工大一高の種市篤暉(あつき)投手、野手では山形・酒田南高の石垣雅海内野手が面白い存在です。

 種市はダイナミックなフォームから140キロ台中盤を投げ込む右腕で、馬力がある先発型として将来性があります。石垣の魅力は長打力。力強さと柔らかさを兼ね備えたスイングは、巨人の坂本勇人内野手(青森・光星学院高出)をほうふつとさせます。

 10月20日のドラフト会議まで1カ月を切りました。各候補を最終チェックする段階で、スカウトにとっては1年で一番神経を使う時期と言えます。選手の進路希望を確認しつつ、他球団のスカウトがどの選手を熱心に見ているかも感じ取らなければいけません。

 選手の能力の評価はおおむね終えており、けが以外で大きく内容が変わることはありません。ここから大事なのは、チームの補強ポイントに沿ったシミュレーションです。監督・コーチ、フロント、チーム戦略室が意見を出し合い、ファンの声にも耳を傾けながら、最も良い指名の組み合わせを探ります。

最終更新:9月23日(金)16時31分

河北新報