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日本語能力試験を訪問介護する外国人介護福祉士に実施すべき?

エコノミックニュース 9月23日(金)8時46分配信

 EPA(経済連携協定)に基づきインドネシア・フィリピン・ベトナムの三カ国から日本が受け入れを行っている外国人介護福祉士候補者は2015年度で568人と、14年度の410人と比べても増加している。厚生労働省によると、経済連携協定の目的は労働力不足への対応ではなく、経済活動の連携の強化だ。08年度に受け入れが始まった外国人介護福祉士候補者だが、介護施設で働きながら学んで4年目に介護福祉士の国家試験に合格することで日本で働き続けることができる。

 この外国人介護福祉士は現在、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの「施設」に限定して働くことができるが、今年2月に行われた厚生労働省の有識者会議で、17年度からは利用者の自宅に訪問する「訪問介護」にまで働く場が拡大される方針が決まった。介護福祉士の国家試験合格者に限定して解禁される。

 ただ、外国人介護福祉士の働く場を訪問介護にまで拡大するには、利用者と外国人の両方の権利が守られるような仕組みを整備したり、サービスの質の問題を解消したりすることが課題だと言われてきた。9月6日に開かれた有識者会議では、厚生労働省は、訪問介護に携わる外国人介護福祉士には事前に日本語能力試験を実施すべきだと提案した。これに対し、介護福祉士の試験に既に合格している外国人は日本語の能力があるので改めて試験をする必要はないとする意見、その反対に日本語試験導入の必要性はあるとする意見などが有識者から出された。日本語能力試験のほか、研修や指導者の同行についても、ガイドラインを設ければ良いという意見と要件が必要だという意見の両方が見られた。厚生労働省は、この日の有識者会議で出された意見を整理し、来月開かれる予定の会合でとりまとめ案を掲げる予定。

 外国人介護福祉士に対しては、現場では期待感が強いと言われている。また、外国人技能実習制度の対象に16年度から介護が加わる予定となったことで、その期待感はさらに強まっている。今後介護スタッフの数がますます必要になってくるなか、外国人介護スタッフをめぐる様々な問題が正しく議論されることがのぞまれている。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:9月23日(金)8時46分

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