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移植後腫瘍化、薬剤で予防=iPSからの神経幹細胞―慶大

時事通信 9月23日(金)10時12分配信

 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を神経のもとの幹細胞に変え、脊髄損傷の治療に使う際、腫瘍化を防ぐ薬剤処理法を開発したと、慶応大医学部の岡野栄之教授や中村雅也教授らが23日、国際幹細胞学会誌の電子版に発表した。脊髄損傷マウスへの移植実験で効果を確認し、臨床応用に前進したという。

 神経幹細胞は自ら増殖するとともに、神経細胞や神経の活動を助けるさまざまな細胞に変わる。しかし、脊髄損傷患者に移植した後に増殖し続けると、腫瘍になることが懸念されている。 

 岡野教授らは人のiPS細胞を神経幹細胞に変えた後、増殖を妨げる薬剤「ガンマセクレターゼ阻害薬」で処理した上で、脊髄を損傷して後ろ脚を動かせないマウスに移植した。その結果、運動機能の回復効果が続き、移植3カ月後も異常な増殖は見られなかった。薬剤処理しない場合は運動機能が42日目から再び低下し、移植3カ月後に約10倍に増えていた。

最終更新:9月23日(金)10時14分

時事通信