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<中国>女性実業家・馬氏、北朝鮮の張氏と緊密 拘束情報も

毎日新聞 9月23日(金)15時1分配信

 ◇北朝鮮核開発支援の疑い持たれる 中国の対応焦点

 【北京・西岡省二】北朝鮮の核開発支援が疑われる中国企業「丹東鴻祥実業発展」(遼寧省)の創業者で有力女性実業家、馬暁紅氏を巡り、中国公安当局が既に馬氏や親族らを拘束したとの情報があり、実態解明が進んでいるもようだ。北朝鮮関係者の証言を総合すると、馬氏が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の叔父、張成沢(チャン・ソンテク)氏(2013年12月に処刑)を通し、北朝鮮と石炭取引などで緊密な経済関係を結んでいた様子が浮かび上がる。

 米メディアによると、米司法当局者が北京を訪れ、馬氏らによる北朝鮮の核開発支援を示す証拠を示したとされる。韓国メディアは、馬氏の企業グループがウラン濃縮のための遠心分離機に使用可能な酸化アルミニウムを北朝鮮に輸出していたと報じている。5回目の核実験を強行した北朝鮮に対し、国連安全保障理事会で追加制裁決議案の議論が進む中、中国の圧力の度合いを測る例としても注目されている。

 馬氏が北朝鮮と関係を深めたのは10年ごろとみられる。

 張氏が栄養補助食品の製造・販売の計画をつくり、別の中国企業に設備費用の見積もりを依頼したところ、数百万ドルとはじき出された。張氏は「石炭販売の利益を財源にする」と伝達したうえで、この計画を担当していた党労働行政部(のちに廃止)に交渉を指示した。

 だが交渉の妥結が近づいたころ、張氏が契約先を突然、馬氏の関連企業に変更した。理由は伝えられなかったが、労働行政部の職員らが、当時の党の実力者だった張氏に抵抗する雰囲気にはなかったという。

 また同じ時期、北朝鮮が遼寧省で運営していたホテル「瀋陽七宝山飯店」が経営難に陥っていた。当時、内閣傘下・対外保険総局の主導で運営されており、中心人物の朴順哲(パク・スンチョル)・副総局長は、張氏に近い人物だった。

 経営難から脱却を図るため、朴氏は張氏の意向を受け、馬氏と共同経営することで合意。馬氏から5300万元(約8億円)の投資を受け改修する▽営業権を馬氏に譲渡する▽馬氏は月額5万ドル(約500万円)の賃貸料を北朝鮮側に支払う--などを取り決めた。

 北朝鮮側では「馬氏が支払う賃貸料が少なすぎる」「七宝山を馬氏に乗っ取られた」などの不満の声が出たが、張氏の意向には逆らえず、ホテルは12年に新装開店。開店の式典の際、馬氏は「経営権は中国側にある」と宣言していたという。

 韓国メディアは、瀋陽七宝山飯店には北朝鮮の専門ハッカー部隊「121部隊」の秘密事務室があるとも伝えている。張氏がなぜ、北朝鮮側の利益より馬氏との共同経営を重視したのか、理由は明らかになっておらず、中国側がどこまで実態を明らかにするかも注目されている。

最終更新:9月23日(金)18時7分

毎日新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。