ここから本文です

<富山市議会>政活費執行率2年連続全国一 113議会調査

毎日新聞 9月23日(金)19時59分配信

 2015年度に交付された地方議会の政務活動費について、全国の都道府県と政令市・中核市の計113議会のうち、富山市議会のみが交付額を全額使い切っていたことが23日、全国市民オンブズマン連絡会議(事務局・名古屋市)のまとめで分かった。14年度もほぼ全額を使っており、政務活動費の執行率が2年連続で全国トップだった。富山市議会では、政活費を巡る不正請求でこれまで市議9人が辞職しており、不正横行の背景に、突出した「使い切り体質」があるとみられる。

【表で分かりやすく】富山市議会の政務活動費不正疑惑

 調査は連絡会議が今年6月、47都道府県議会と20政令市議会、47の中核市議会を対象にアンケート形式で実施した。横須賀市議会は未回答。

 政活費は自治体から議員や会派にいったん交付され、使用実績を報告し、残りは返還するのが通例。

 調査結果によると、15年度の政活費の交付総額に対する使用総額の割合を示す執行率は、全議会平均で86.6%だった。富山市議会は交付された計7920万円を使い切り、執行率は100%。次いで横浜市議会が99.3%、鹿児島市議会が98.0%だった。富山県議会も89.2%と平均を上回った。

 14年度と比較すると、全議会平均で3.4ポイント低下。高崎市議会(群馬県)が20.5ポイント減の74.5%となるなど、約8割の議会が下回った。14年度の富山市議会が返還した残額は61円で、執行率はほぼ100%。

 富山市議会の政活費は議員1人あたり年間180万円で、会派にも月15万~45万円支給される。議員への支給額では、中核市の議会で金沢市(192万円)に次いで2番目に多い。

 富山市議会の政活費の執行率の高さについて、同連絡会議事務局長の新海聡弁護士は「領収書さえあればよいという意識と、政活費は『第二の給与』という発想が背景にあり、それが不正につながったのではないか」としている。【阿部弘賢、岩崎邦宏】

 ◇ことば「政務活動費」

 地方議員が政策の調査研究や陳情・要望活動などに使う経費を補助するため、自治体が報酬とは別に支給する公費。2012年の地方自治法改正で「政務調査費」から改称され、使途が「調査研究」から「その他の活動」にまで広げられた。視察にかかる費用▽資料の書籍代▽市政報告書の印刷代や送料▽事務員の人件費--などが認められ、選挙活動や後援会活動には充てられない。支給額や領収書の公開の有無などは、各自治体に任せられている。

最終更新:9月24日(土)0時16分

毎日新聞