ここから本文です

選手を尊重する協会に変わって/連載

日刊スポーツ 9月23日(金)12時58分配信

<日本ラグビーを語ろう(4):ラグビー日本代表SH・田中史朗(31)>

 たくさんの人からの応援を感じられた1年だった。昨季のトップリーグ(TL)の東芝戦(12月12日、東京・秩父宮)で、初めてTLで会場が満員になったのを見た。勝っても負けても感動できる試合だったと思う。責任感も強くなった。ただ、昨季は満員にもなったスタンドも、今季は元に戻ってしまった。本当にさみしい。W杯が日本で開催される2019年までにどうにかしないといけない。

【写真】山下真司、伏見工出身の田中に「悪そうじゃない…」

 選手の気持ちを代弁するというわけではないが、日本協会が変われていない。代表は選手が目指す頂点の存在であるべき。ただ、現状では選手が「代表に入るために頑張ろう」と思える環境が整っていないと感じる。代表活動中のケガの保障など、協力して改善できる点はたくさんある。熊本地震の時、ネットでの募金活動のために日本代表の肖像権を使わせてくださいと頼んで断られたのは驚いた。お金稼ぎでもないのになぜ理解が得られないのか、と残念だった。

 新しく日本代表のヘッドコーチになるジェイミー(・ジョセフ)も、現役時代の20年前にニュージーランド(NZ)で同じような思いをして日本に来たと言っていた。今のNZは協会と選手会が対等の関係で、肖像権のルールも選手が尊重されるものになった。選手はW杯イングランド大会で結果を残して歴史を変えた。今こそ、日本協会もNZのように変われる時だと思う。

 ◆田中史朗(たなか・ふみあき)1985年(昭60)1月3日、京都市生まれ。洛南中1年でラグビーを始める。伏見工高-京産大-パナソニック。スーパーラグビーのハイランダーズで、13年に日本人で初めて出場。166センチ、71キロ。代表キャップ数は54。

最終更新:9月23日(金)13時24分

日刊スポーツ