ここから本文です

振り幅の広い片岡亀蔵の演技に注目/芸能ショナイ業務話

サンケイスポーツ 9月23日(金)13時5分配信

 「第9回したまちコメディ映画祭in台東」のシネマ歌舞伎「大江戸りびんぐでっど」で歌舞伎俳優、中村七之助と片岡亀蔵の取材をしたときのこと。

 「大江戸-」は宮藤官九郎が初めて歌舞伎を演出した作品。亡き中村勘三郎さんから声を掛けられた宮藤が、落語の「らくだ」「品川心中」「永代橋」などをちりばめた喜劇で、江戸時代にゾンビが出現し、派遣社員として働く奇抜な物語。取り壊される歌舞伎座の、さよなら公演の演目の1つとして2009年12月、新作歌舞伎として上演されました。

 歌舞伎でゾンビを題材にしたのは初めてだったそうですが、イベントに同席した亀蔵は「ゾンビはこういう動きをしますって、稽古初日に真顔で説明したら、みんなにどん引きされた」というほどゾンビへの造詣が深く、「早ごしらえでメークに凝ることができなかった…」とぼやき、同席した七之助と宮藤が苦笑したほどでした。

 亀蔵は、女優の吉永小百合が初めてプロデューサーを務め、第38回モントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリとエキュメニカル審査員賞のW受賞に輝いた映画「ふしぎな岬の物語」の泥棒役で映画デビュー。

 青山学院出身で、今年の箱根駅伝での母校の快走を、稽古の合間に共演した同学出身の尾上菊之助に「まだ1位だ」と伝えたほのぼのエピソードもあります。

 以前、30年以上続いたテレビ番組を生み出したプロデューサーから、「舞台はね、主役の名前でお客さまを呼んで、脇の役者の演技でもう一度、見たい、と思わせるものなんだ」と言われたことがあります。

 この言葉にふさわしいのが亀蔵かもしれません。記者は「ふしぎ-」で「泥棒役って誰?」とパンフレットを広げ、化粧で顔が分かりにくい歌舞伎を見ては、釣書で確認する1人が亀蔵でした。

 映画祭で亀蔵はこうもいいました。「大概の(演出は)驚きません。歌舞伎は何でもするから」。亀蔵探しをしてみてください。(くのいち)

最終更新:9月23日(金)13時5分

サンケイスポーツ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。