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フィンテック:麻生大臣も本気になった金融イノベーションの要点

投信1 9/23(金) 18:15配信

キュレーターから読者に伝えたいポイント

日本銀行が金融政策決定会合を開催していたのと同じ2016年9月20~21日に、「Fin Sum:フィンテック・サミット」と題するシンポジウムが、金融庁と日本経済新聞社の共催で実施されました。

会議では、麻生太郎金融相が「異端と見られるものから新しいものが生まれる」と指摘し、金融庁の森信親長官も「イノベーションを促し、金融・経済の発展につながるよう必要な環境整備を行う」と語ったと伝えられており、政府の本気度が伺えます。そこで、今回はフィンテックについて考えてみたいと思います。

そもそもフィンテックとは-改めておさらい

フィンテックは、金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を組み合わせた造語で、金融とテクノロジーの融合から生み出される新たな仕組みやサービスのことを言います。冒頭でご紹介したシンポジウムで麻生大臣は、「背広のおじさんとTシャツを着たお兄さんが一緒に仕事することで新しいものが生まれる」と述べたそうです。

”背広を着たおじさん”は、大手銀行に勤める伝統的な銀行員、”Tシャツを着たお兄さん”は、シリコンバレーでよく見られるような、テック系のエンジニアを思い浮かべればいいと思いますが、この相容れない両極のキャラクターを融合できるかが、日本でフィンテックが広がりを見せるかどうかのポイントになりそうです。

改めてフィンテックについておさらいしてみたいという方は、以下の記事を参考にしてみてください。

出所:FinTech(フィンテック)とは何か。注目銘柄を探してみた(投信1)
出所:いま注目のFinTech(フィンテック)は何を変えるのか―展望と関連銘柄(投信1)

日本に必要とされるフィンテックの役割とは

金融とテクノロジーを融合させたものがフィンテックですが、目的は、それぞれの国や社会の成り立ちによって異なることには注意が必要です。

以下の記事にあるように、日本にはアメリカのように数千万人の移民や貧困層がいるわけでもなく、中国のように巨大な途上国社会があるわけでもありません。また、イギリスのように伝統的な銀行が預金不足に陥り、社会に資金を供給できないというわけでもないなど、他国とは異なる状況にあります。

日本でフィンテックに期待される役割の1つは、もう十数年来にわたって指摘されて続けてきた「貯蓄から投資へ」の流れをサポートすることです。

日本の銀行には多額の預金残高があるものの、貸出機会は預金残高に見合うだけの規模がありません。結果として、低金利貸出競争が長きにわたって続いています。さらに、今年に入ってからのマイナス金利の導入により、銀行の収益環境は一段と厳しいものになっています。

このため、この記事の筆者が提案しているように、銀行預金しか経験のない人が自然と投資を始められるような仕組みやサービス、さらに国内の投資先だけでは十分でないのであれば、グローバルな投資・融資を促すサービスをフィンテックの力によって生み出していくことが求められていると考えられます。

出所:FinTech(フィンテック)は日本社会を変えられる―進まない「貯蓄から投資へ」のけん引役へ(投信1)

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最終更新:9/23(金) 18:15

投信1