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北海道電力、風力発電参入に蓄電池設置要求 経産省「妨害の可能性」

北海道新聞 9月23日(金)7時30分配信

規模によっては数億円必要 参入遅れる業者も

 北海道電力が今春から、道内で風力発電所を新設する業者に対し、北電の送配電網に接続する条件として蓄電池の設置を求めていることが分かった。天候で発電量が大きく変わる風力発電が増えると、電力の安定供給に支障が出かねないためだが、経済産業省はこうした措置が不当な参入妨害に当たる可能性があるとして調査を始めた。蓄電池は数億円かかる上に、設置を巡る協議が長引いて完成が遅れるケースも出ている。与党内でも問題視する声が上がっており、経産省は調査結果によっては北電に是正を求める構えだ。

 北電は風力発電が増えすぎると、大規模停電などが起きる恐れがあるとして、送配電網に接続できる発電量の上限を計36万キロワット(東京電力との実証試験を除く)に制限している。現在はこのうち31万5千キロワット分(2015年度)を使用済みで、申し込みを受けた分も含め、今後稼働する発電所を加えれば、すでに上限を超えているという。このため、北電は4月から、事業者に対し超過分を受け入れる代わりに、蓄電池を併設して発電量のぶれを一定範囲内に抑えるよう求め始めた。

 これに対し、風力発電所の新設を計画する複数の業者は反発している。出力1万~3万キロワット規模なら、蓄電池導入に数億円かかるとされ、「採算性から参入を諦める事業者が出かねない」(発電業者)という。

 石狩湾新港沖で6社共同の洋上風力発電(出力10万キロワット)を計画するグリーンパワーインベストメント(東京)は、蓄電池設置を巡る北電との協議に時間がかかり、17年夏に予定していた着工時期を18年春にずらした。20年春に予定する稼働時期も遅れる見通しで、担当者は「影響が大きい」と憤る。

 経産省は「ここまで厳しく蓄電池設置を求めた事例はほかの電力大手では聞いたことがなく、道内の風力発電普及を妨げる可能性がある」(電力基盤整備課)として、北電への聞き取りを始めた。同省はこうした措置が技術的に妥当かを検証し、不当な参入規制に当たると判断すれば、北電に是正を求める構えだ。

 この問題について、自民党再生可能エネルギー普及拡大委員会事務局長の秋本真利衆院議員は北海道新聞の取材に対し「とんでもないルール」と話す。一方、北電は「風力は発電量の変動が激しく、これが増えると火力発電所などによる調整も難しくなる。送配電網を安定して維持するために必要な措置で、理解を得たい」(広報部)としている。

 比較的風が強い地域が多い道内は風力発電の一大拠点になるとの見方もあるだけに、影響は大きい。風力発電事業を手掛け、業界の事情に詳しい北海道グリーンファンド(札幌)の鈴木亨理事長は「(本州と道内を結ぶ送電ケーブルの)北本連系で再生エネの電力を優先して本州に流すようにすれば、変動の影響を抑えられる。送配電網を柔軟に使える体制づくりも必要」と指摘している。

北海道新聞

最終更新:9月23日(金)7時30分

北海道新聞

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