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「サンバの町」大泉 アジア系台頭 最多更新、外国人比率17%に

上毛新聞 9/23(金) 6:00配信

 「ブラジルタウン」と呼ばれる群馬県大泉町で、8月末時点の外国人住民数(住民基本台帳ベース)が前月より117人多い7099人となり、7年7カ月ぶりに過去最多を更新、総人口(4万1580人)に占める割合も17・07%と、初めて17%台に達したことが町のまとめで分かった。町は外国人割合が全国で最も大きい自治体として知られ、従来はブラジルはじめ南米系住民の存在が目立っていたが、数字を押し上げている背景にはネパールなどアジア系の急速な台頭がある。

 町によると、8月末時点で外国人住民は53カ国から構成される。国別では、ブラジルが4086人(前月比45人増)と最も多く、ペルー969人(同2人減)、ネパール566人(同23人増)、中国295人(同48人増)と続いている。

 1990年の入管難民法改正で日系人の在留資格と就労制限が緩和されたのを契機に、町は南米を中心とした日系外国人が増加。2009年1月の外国人住民数は7087人、割合が16・76%に達した。しかし、11年の東日本大震災で帰国したり、12年7月の外国人登録法(外登法)廃止で居住実態のない登録者が抹消された影響で減少。同年12月末には5859人、14・39%まで落ち込んだ。

 以降は、景気の好転などを背景に、再び増加基調に。技能実習などを目的としたアジア系の転入が大きな要因で、特にネパールは、外国人住民数が以前のピークだった09年1月の32人から、17倍超の国別3位と“大躍進”した。

 一方、以前は8割近かった外国人に占めるブラジル人の割合は低下。町は「町内にいろいろな国の外国人が増えている現状を踏まえ、さまざまな共生施策に取り組んでいきたい」としている。

 県のまとめで、昨年末時点で外国人住民数が多い県内の自治体は(1)伊勢崎(1万572人)(2)太田(8802人)(3)大泉(6717人)―の順。県外を含めた割合(16年1月1日時点)でみると、東京都新宿区が11%台と大泉に次ぐ規模となる。

地域社会に存在感

 大泉町はネパール人の増加が顕在化した2015年以降、同国をはじめとしたアジア系外国人との共生路線を強く打ち出す。病院などの受診に役立つ「多言語医療問診票」にネパール語を盛り込み、ネパール人団体に寄贈。町発行の防災マニュアルはアジア系住民への浸透を念頭に、4言語に翻訳している。

 4月の熊本地震では町の呼び掛けに応じ、地域のネパール人からも多くの支援物資が寄せられた。7月に町などが初めて開いた防災イベントには複数のネパール人団体が参加。同国料理の炊き出し訓練を行うなど、着実に地域社会での存在感を増している。

最終更新:9/23(金) 6:00

上毛新聞