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川重が中国でゴミ焼却プラント連続受注も完全に喜べないワケ

ニュースイッチ 9月23日(金)12時20分配信

足がかりに狙う東南アジアでプロジェクト進行に遅れ

 川崎重工業は中国のセメント大手コンチグループと連携し、中国でゴミ焼却発電プラント4件を連続受注した。受注総額は80億円程度とみられる。川重とコンチの合弁企業である安徽海螺川崎工程(ACK)が、焼却プラントや発電設備の設計・調達などを担当する。4件とも2017年10月の完工を目指す。

 中国政府は16年度からの「第13次5カ年計画」で、固形廃棄物の排出削減を重点施策に掲げる。ゴミの減容化には焼却が有効で、焼却プラント整備は今後も拡大する見通し。川重はコンチとの連携をテコに、旺盛な需要を着実に取り込む。

 プラントの心臓部である焼却炉などをコンチグループの蕪湖海創実業から受注した。ACKは据え付け工事や試運転の技術指導も手がける。川重とコンチの別の合弁企業が、ストーカー炉や排熱ボイラを製造する。

 日量300トンのストーカー炉を4カ所の焼却所に納入する。貴州省銅仁県で2基、安徽省宿松県と霍邱県に1基ずつ、新疆ウイグル自治区莎車県で2基を整備する。

 川重は14年3月に安徽省で焼却プラントを初受注、これまで2件の実績を持つ。コンチとはゴミ焼却の排熱をセメント生産に使う設備「CKKシステム」も共同で展開。川重はストーカー炉とCKKを両輪に、中国で当面、年間10基の受注を目指す。

 ゴミ焼却プラントは、国内総生産(GDP)が一定水準に達すると需要が拡大する傾向にある。タイやマレーシア、ベトナムなど東南アジアが有望市場で、川重は同市場を開拓する。新興国では競合の日立造船やJFEエンジニアリング(東京都千代田区)なども、受注拡大に動いている。

<解説>
 川重は中国での実績を足がかりに東南アジアでの受注も狙っている。自治体単位で施設を管理する日本とは異なり、東南アジアでは大型プラントの受注も期待できる。ただ、プロジェクトの進行速度は非常に遅い。競合他社では案件を数年に渡り追っているケースもある。

最終更新:9月23日(金)12時20分

ニュースイッチ