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地震で倒壊寸前、市庁舎の解体に市民も“参加” 復興への思いを一つに 熊本県宇土市

西日本新聞 9月23日(金)16時15分配信

解体する重機の燃料に市民が提供する廃油を活用

 熊本地震の激しい揺れに見舞われ倒壊寸前になった熊本県宇土市の庁舎を解体する重機の燃料に、市民が提供する使用済みの食用油が活用される。家庭で揚げ物などに使った廃油を、熊本市の企業がバイオディーゼル燃料(BDF)に精製する。市民も参加することで復興への思いを一つにする願いを込めた、地球環境にも優しい取り組みだ。

【画像はこちら】解体工事が進む宇土市役所

 市とBDF製造会社「自然と未来」(熊本市)、8月から解体工事を請け負っている西松建設(東京)の3者が21日、協定を締結した。元松茂樹市長は「市民の力を少しずつ持ち寄ってほしい」と呼びかけた。

 市が回収した廃食用油を自然と未来が自社工場でBDFに精製、西松建設が重機の燃料に使う。市民が持ち寄った廃食油から精製したBDFを実際に使うのは10月中旬からになる見込みという。

 BDFは、燃料に使っても酸性雨の原因となる硫黄酸化物がほとんど発生しない上に、黒煙の排気も少ない。復興に熊本産のBDFを活用してほしいと考えていた自然と未来の星子文社長が、市に構想を提案。4年前からごみ減量を目指して廃食用油を回収していた市と、BDFを既に導入していた西松建設との間で、とんとん拍子に合意にこぎ着けたという。

 市は庁舎解体と撤去を来年3月までに終え、本年度中に新庁舎建設の基本構想を策定する計画。元松市長は「復興への道のりは非常に遠いが、市民の力を集めて解体工事を無事に終わらせ、新たな一歩を踏み出したい」と話した。

=2016/09/22付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:9月23日(金)16時15分

西日本新聞

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