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Apple Music Festival 10、アリシア・キーズのライブを写真とレポートでお届け

RO69(アールオーロック) 9/23(金) 18:45配信

イギリス、ロンドンのラウンドハウスで9月18日より開催されているApple Music Festival 10だが、RO69では3日目に登場したアリシア・キーズのライブ・レポートを写真と共にお届けする。

2001年のデビュー以来、全世界アルバム・トータル・セールス3,000万枚、グラミー賞15冠、そしてアルバム5作中4作が全米1位を獲得するなど、数々の快挙を成し遂げてきた正真正銘のトップ・アーティスト=アリシア・キーズ。今年5月には4年ぶりの新曲“In Common”をリリースし、5月28日(土)にイタリア/ミラノのサン・シーロ・スタジアムにて開催された、UEFAチャンピオンズリーグ決勝戦開会式で圧巻のパフォーマンスを魅せたことも記憶に新しい。つい先日は、映画『クイーン・オブ・カトウェ(原題)/ Queen of Katwe』の主題歌である新曲“Back to Life”を発表、そして今年9月からアメリカで放送されている米人気オーディション番組『ザ・ヴォイス』に現在アダム・レヴィーン(マルーン5)、マイリー・サイラス、ブレイク・シェルトンと共にコーチとして出演するなど、活躍の場をどんどん拡大している。年内には通算6作目のアルバムを発売することも明らかになっているアリシアが、現地時間9月21日(火)、ロンドンの歴史的ライヴハウス<ラウンドハウス>にて9月18日から9月30日の間に開催されている、Apple Music Festivalに登場。新曲も多数織り交ぜた、パワフルなセットを魅せた。

先だって「#No Makeup」=すっぴん主義を打ち出し、ありのままの自分に自信を持とう!と女性たちを勇気づけてくれたのも記憶に新しいアリシア・キーズ。前作『ガール・オン・ファイア』(2012年)以降、「We Are Here」運動をはじめとする社会性~メッセージ色を強めていることでも知られるが、ロンドンで開催中のApple Music Festivalの一環として行われた最新ライブはアーティストとして新たなフェーズに入った彼女の姿を伝えるフレッシュかつパワフルな内容だった。

セットのうち約半数は比較的なじみの薄い新しめの曲(まもなくリリースの6thアルバム収録予定曲を中心に、1曲はウガンダ人女性チェス・プレイヤーを描いたバイオ映画『クイーン・オブ・カトウェ(原題)』向けの書き下ろしトラック)というのは、フェスという「お祭り」らしからぬ強気なセットではある。しかしゴスペル、ジャズ、ソウル~R&B、ヒップホップ、ワールド・ビート、EDM等々、古典とモダンとを難なくブレンドさせる彼女の才覚は、耳慣れないトラックでもその場で観客をノせ、歌の世界に引き入れる磁力を放つ。

ニュー・オーリンズ風グルーヴで陰影に富んだ“The Gospel”、ストリート色の濃いヒップホップ・ソウル“She Don’t Really Care”、ラテン調が新鮮な“In Common”、「人々が心を開き、国境を開いてくれますように」とのMCから始まった現代の聖歌“Hallelujah”……と、ショウケースされた新曲群はバラエティに富んでいてニュー・アルバムへの期待をばっちり煽ってくれた。一方で、15年前の傑作デビュー曲“Fallin’”に加わったより深い情感や“If I Ain’t Got You”でのキャロル・キングばりのソウルフルな包容力と、「アリシア・クラシックス」にもますます磨きがかかっている。

「もっともきっぱりした目的を持つ、意図に満ちた作品」と自ら形容する新作は、生粋のニューヨーカーである彼女のアイデンティティを見つめ直す1枚でもあるようだ。そのテーマにふさわしく、フィナーレを飾ったのは“Empire State of Mind, Part 2”。摩天楼を讃える名ロマンチック・アンセムに観客の盛り上がりも最高潮に達したが、様々な夢と人種のるつぼであるニューヨークへの恋文は、移民の国アメリカに捧げる哀願のようにも響いた。見事な大団円をクリエイトし歌い切り、拍手喝采を両腕を上げて浴びるアリシアの姿にはオリンピック勝者のそれを思わせる清々しさがあった。ブラック・ライヴス・マター運動をきっかけに、アメリカのポップ・ミュージック界に社会的なコンシャスネスを促す動きが続いている昨今。ケンドリック・ラマーやビヨンセほどエッジー&ダイレクトではないかもしれないが、アリシア・キーズもまた、2016年を生きる女性として/歌い手・アーティストとして/人道心あふれるひとりの人間としてのリアルな声を音楽を通じて発していこうとしている。前作のタイトルは「燃えてる女」だったが、彼女の炎はこれから本格的に燃え盛ってくれそうだ――そんなファイティング・スピリットを受け取った一夜だった。(坂本麻里子)

現在アリシアのパフォーマンスは、Apple Musicにてフル配信中。以下リンクより、Apple Musicに登録し、視聴が可能。
https://itunes.apple.com/jp/station/alicia-keys-at-amf10/idra.1139274482?ls=1&app=music

Apple Music Festival 10のラインナップには今後、カルヴィン・ハリス、ブリトニー・スピアーズ、チャンス・ザ・ラッパーといった面々の出演が控えており、この後も順次オンデマンドでのライブ動画配信が予定されている。

Apple Music Festivalは2007年にiTunes Festivalとして初開催されたイベント。昨年、Apple Musicのスタートを祝してイベント名が改称となった。9月18日(日)から30日(金)の期間中、10夜に亙って開催されるイベントの模様は、Apple Musicのメンバーにライブおよびオンデマンドで配信される。

更なる詳細は以下のサイトでご確認ください。
https://www.applemusicfestival.com/en-gb

日程は下記のとおり。

18th - Elton John (エルトン・ジョン)
19th - The 1975
20th - Alicia Keys (アリシア・キーズ)
21st - OneRepublic (ワンリパブリック)
23rd - Calvin Harris (カルヴィン・ハリス)
25th - Robbie Williams (ロビー・ウィリアムス)
26th - Bastille (バスティル)
27th - Britney Spears (ブリトニー・スピアーズ)
28th - Michael Bublé (マイケル・ブーブレ)
30th - Chance The Rapper (チャンス・ザ・ラッパー)

RO69(アールオーロック)

最終更新:9/23(金) 18:45

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