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ため池110カ所決壊の恐れ

紀伊民報 9/23(金) 17:01配信

 和歌山県などが県内のため池2190カ所を点検したところ、下流に人家や施設などがある「防災重点ため池」に該当するのは635カ所あり、このうち110カ所で大規模地震や豪雨時に決壊する恐れがあることが分かった。耐震性や排水能力などが不足している恐れがあり、優先的に詳細な調査が必要という。県や市町は今後、追加調査を進めるなどして、必要があれば改修にかかる。

 ため池は農業用水を確保するための人工池。多くが江戸時代、ほとんどが昭和初期までに造られた。構造や地盤、老朽度などによっては、災害時に決壊し、周辺に被害を与える可能性がある。実際に東日本大震災では福島県で3カ所が決壊し、うち1カ所では死者行方不明者8人を出し、多くの家屋や田畑を流失させた。紀伊半島大水害でも那智勝浦町など県内2カ所で決壊した。

 今回、県がまとめたのは、東日本大震災の被害を受け、2013年度から15年度にかけて全国一斉に実施された点検結果。県内では県と市町が防災重点ため池と受益面積が50アール以上の計2190カ所(うち防災重点ため池は635カ所)を調べた。

 点検内容は、ため池の構造や堤の老朽度や流域で過去に崩落がなかったか、下流の住宅や施設、地盤の土質などで、地図や文献などの資料や現地調査で確認した。その結果、275カ所(防災重点ため池は110カ所)で詳細な調査の優先度が高いことが分かった。

最終更新:9/23(金) 17:01

紀伊民報