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葬儀も「合理的」に 家族葬増加3つの理由

ZUU online 9/24(土) 17:10配信

「義理や付き合いを避けて葬儀を行いたい」と家族葬へのニーズが高まっている。刊誌「仏事」を出版する鎌倉新書が全国の葬儀社217社を対象に平成26年に実施した調査によると、参列者31人以上の「一般的葬儀」は全体の42%。30人以下の「家族葬」が32%。「1日葬」が9%、「直葬」が16%だったとのこと。いま家族葬が増えている理由をみていこう。

1.「アットホーム」を葬儀に求める

家族葬が増えている一つの理由は、心のこもったアットホームさにある。従来の葬儀の場合、遺族は葬儀の準備や参列者の対応などに追われ、故人を偲ぶ時間がない場合が多かった。多くの部分が無駄なものと考えられ、余計なお金を使いたくないという傾向が増えてきているのではないだろうか。

もとより葬儀は遺族が故人との別れを惜しみ、冥福と成仏を祈る儀式だ。ごく限られた人たちのみで執り行い、遺族がゆったりと故人を偲ぶことができる家族葬は、あるべき形に戻ったともいえよう。

2.宗教観に合わせて自由に行える

故人や遺族の宗教観に合わせて自由に行えることも家族葬の広がりの理由に挙げられる。家族葬では、仏式葬儀から無宗教の葬儀まで幅広く行われている。しかも、仏式でも僧侶を呼ばない場合や、無宗教でも焼香をする場合がある。個人の宗教観に沿ってアレンジできるということだ。

これまで、葬儀においてはことさらしきたりが重要視されてきた。葬儀屋が「これがしきたりです…」と言えば、遺族も従わざるを得なかったかもしれない。しかし、これからの時代、それぞれの家族のそれぞれの宗教観に合った、自由な葬儀がより好まれるようになるだろう。

3.伝統的な形にとらわれたくない

日本消費者協会が2014年に行った「葬儀についてのアンケート調査」報告書によると、葬儀に参列した際の印象について、以下のような結果が出ている。

「形式的になりすぎている」(47.6%)
「もっと質素にしたほうがよい」(37.9%)
「不必要のものが多すぎる」(33.2%)
「世間体や見栄にこだわりすぎている」(32.6%)

「形式的」「世間体にこだわりすぎている」と考える人が増えた結果、「自分の葬儀の際は形式にこだわらない」という意見も増えてきたようだ。昔好きだった音楽を葬儀で流したり、思い出の写真を映したりする……といった具合だ。家族や親戚などの近親者が中心となり故人の個性に合った偲び方ができるのは、少人数で執り行われる家族葬ならではの魅力だろう。葬儀自体が大きな意味を持つ時代の終わりも近いのかもしれない。

■団塊の世代は葬儀も「合理的」に判断

葬儀になるべくお金をかけたくないと考える人も増えているという点が要因としてあげられる。少子高齢化による介護などの経済的負担、長年に及ぶ景気低迷、信仰心の希薄化などが背景にあるようだ。

少し古いデータになるが、日本消費者協会の「葬儀についてのアンケート調査の結果(平成22年)」によると、お葬式にかかる費用は総額200万円とのことだ(お布施、飲食費など込み)。一方の家族葬は、各社のHPをみると、葬儀本体価格50万円前後+寺院価格15万円前後、合計65万~70万円程度で実施可能となっている。

現在、葬儀を行う世代は「団塊の世代」が中心となっている。この世代の特徴の一つとして、「合理的な考え」があり、葬儀も「故人を弔う」という本質に焦点を当てる傾向になっている。費用面において家族葬はメリットが多く、今後もより広く採用されていくだろう。(ZUU online 編集部)

最終更新:9/24(土) 17:10

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