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スパコンでソフトバンクと富士通が”極秘会談”の理由

投信1 9/24(土) 13:20配信

英アーム社買収後、初めての首脳会談

2016年9月16日付け産経ニュースは、ソフトバンクグループ <9984> の孫正義社長と富士通 <6702> の山本正已会長が、ソフトバンクグループ本社で英アーム社買収発表後初めての会談を行ったと報じました。

この会談で孫社長は、現在富士通と理化学研究所が2020年までの完成を目指して開発中の次期スーパーコンピュータ(ポスト京)のCPUに、ソフトバンクが買収した英アーム社の半導体技術を採用する決定をしたことに謝意を示すとともに、今後ソフトバンクが高性能サーバーの普及拡大で富士通と協力していく考えを示したと伝えられています。

同記事のタイトルには「極秘会談」とあったものの、内容を読む限り“極秘”という印象は受けませんが、なぜこの会談が行われたのか、その背景を考えたいと思います。

ソフトバンクの思惑

ソフトバンクはアーム社の買収手続きを9月5日に完了しており、アーム社は名実ともにソフトバンクグループの傘下に入っています。そのため、今回の会談はアーム社製品の本格的な売り込み活動の始まりと捉えられます。

アーム社といえば、モバイル向けが強く、今回の買収もモバイル製品を活用したIoT関連市場向けの成長に期待して行われたというのが一般的な見方だと思います。そうした中、スパコンに関連して会談が行われたことに少し意外な感じを持たれた方も多いのではないでしょうか。

実際、ソフトバンクの会社資料によると、2015年時点でアーム社はスマホ、タブレットなどのモバイルコンピューター用アプリケーションプロセッサーでは85%以上、自動車用では95%以上、家電用では70%と高いシェアを確保していますが、サーバー分野でのシェアは1%以下に留まっています。

とはいえ、サーバー用の市場規模は150億ドル(日本円で約1.5 兆円)と、モバイル用の180億ドルや家電の200億ドルをやや下回るものの、自動車用の100億ドルを大きく上回っています。また、同社によると2020年にはサーバー用市場は200億ドルまで成長することが予測されています。

現状、サーバー向けのシェアがほとんどない理由は、インテルがその市場をほぼ独占しているためです。ただし、その市場規模は無視することができないほど大規模です。

そうした市場をみすみす放置しておくことができない、サーバー全体の中では極めてニッチなスパコンの分野であっても大事に育てなくてはいけないという考えが、会談が行われた背景にあるという推測が可能ではないかと考えられます。

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最終更新:12/7(水) 15:00

投信1

チャート

ソフトバンクグループ9984
7825円、前日比+33円 - 12/9(金) 15:00

チャート

富士通6702
717.4円、前日比+1.9円 - 12/9(金) 15:00

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北朝鮮からの脱出
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