ここから本文です

「日本政府、北方領土4島一括返還論を放棄」

ハンギョレ新聞 9/24(土) 8:09配信

読売新聞、23日付で単独報道 報道が事実ならば露日平和条約の締結が可視化 日本政府「そのような事実はない」と否定

 東アジアの長年の難題である露日平和条約が、北方領土(クリル列島南端の4島)について日本が「一歩譲る形」で締結される可能性が取りざたされている。

 読売新聞は23日付の1面トップ記事で、複数の政府関係者を引用し、「政府は、ロシアとの北方領土問題交渉で、歯舞群島、色丹島の2島引き渡しを最低条件とする方針を固めた」と報じた。同紙はさらに、日本政府が「平和条約締結の際、(残りの2島である)択捉、国後両島を含めた『4島帰属』問題の解決を前提としない方向で検討している」としながら、「安倍首相はこうした方針でトップ交渉に臨み、領土問題を含む平和条約締結に道筋をつけたい考えだ」と付け加えた。

 日本は今まで北方領土について、「4島一括帰属」という立場を固守してきた。(読売新聞の)報道が事実なら、安倍晋三首相は、現実的「国益」のために、国内的批判を招きかねない決定を下したことになる。ロシアの前身であるソ連は、1956年第2次世界大戦以降中断された日本との国交を正常化する「ソ日共同宣言」を発表する際、両国間で領土紛争の対象になっている北方領土4島のうち「歯舞群島と色丹島は、今後の平和条約締結後、日本に移譲する」と約束した。その後、プーチン大統領が「(2島には)ロシアに道徳的義務がある」と述べるなど、ロシアの指導者たちは2島の返還について肯定的な立場を示してきた。日本政府が「4島一括返還」を放棄し、「2島の優先返還」に切り替えると、70年間難題とされてきた日露平和条約は一気に締結に進むことになる。

 これと関連し、安倍首相は今年5月、ロシアのソチでプーチン大統領と会談し、「これまでの交渉の停滞を打破し,突破口を開くため,双方に受入れ可能な解決策の作成に向け,今までの発想にとらわれない『新しいアプローチ』で,交渉を精力的に進めていくこと」に合意した。その後、安倍首相は今月2日にロシアのウラジオストクでプーチン大統領と再び会談し、11月にペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)や、12月15日に故郷の山口県長門市でも日露首脳会談を開く約束を取り付けた。

 問題は米国の反発だ。安倍首相は、日露の接近に不快感を隠せない米国を安心させるために、21日(現地時間)、ニューヨークでバイデン米副大統領に会った。21日付の日本外務省報道資料によると、安倍首相は「日露間の最大懸案の北方領土問題を本気で解決したい。北方領土問題は私とプーチン露大統領との間でしか解決できない」として、バイデン副大統領に理解を求めた。結局、バイデン副大統領は「首相の賢明な対応を確信している」と述べ、一歩引く態度を見せた。

 しかし、安倍首相が「4島一括返還」を放棄したのが事実なら、日本の右翼から集中攻撃を受ける可能性もある。日本政府は、報道内容を否定した。菅義偉官房長官は23日、定例の記者会見で「4島の帰属問題を解決し、平和条約を締結していく。この基本方針のもと、粘り強く交渉を進める方針であることは全く微動だにしていない」と強調した。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9/24(土) 8:09

ハンギョレ新聞