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レストランバス試乗体験 県産食材で特別感 新感覚の旅に

琉球新報 9/25(日) 10:00配信

 10月5日から県内での運行を始める「レストランバス」に一足早く試乗した。

 2階建てバスから風景を満喫しながら、県産の農水産物を使った料理に舌鼓を打つ。ランチやディナーはかりゆしグループの中国料理総料理長の名嘉剛志さんが監修するなど、料理のスペシャル感が最大の売りだ。


 開閉式の客室天井はオープンルーフの開放感だけでなく、沖縄観光の課題である雨天時の対応にも向いている。移動手段であるバスを食事の場に変えて沖縄周遊を楽しむというのは、ありそうでなかったエンターテインメント体験だなと、ほろ酔い気分で感心する。

 レストランバスは新潟と東京で運行して話題を呼んだ。観光客1千万人へ新しいコンテンツを模索する沖縄にとっても、食を通じた文化体験は有望な方向性だ。沖縄誘致に参画した角川アップリンクの関谷幸一社長は「著作権ビジネスの角川がなぜと思われがちだが、生産者が持つ情熱やコンテンツを私たちがストーリー化し、消費者に伝えることで付加価値を高める。今まで知らなかった沖縄を発見してもらう」と語る。


 24日午前の試乗会で振る舞われたメニューは、大城豆腐店のゆし豆腐を使った「那覇マグロのカダイフ揚げ」、首里みそのソースを添えた「那覇マグロと島野菜のロースト」の朝コース用の2品。バス1階のキッチンで調理を手掛けた比嘉康洋さん(39)は、高校卒業後に上京し、レストランバスのスタート時から料理監修を担ってきた。

 沖縄での運行で帰郷を果たし、「観光というよりは、訪れた人が地域を好きになる仕組みをつくりたい。日本で一番の観光地である沖縄でやれるのは幸せ」と笑顔を見せた。

 沖縄では来年2月末まで運行しながら、採算性など今後の展開可能性を探っていくという。試乗を終えた那覇市観光協会の佐久本武会長は「地元の人でも行ったことがないような所まで旅行者を案内して、沖縄、那覇観光のいいコンテンツになる」と太鼓判。「首里の酒蔵めぐりのコースをつくるといいと思うんだ」と期待をふくらませた。
(与那嶺松一郎)

琉球新報社

最終更新:9/25(日) 10:00

琉球新報