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三菱自に処方すべきクスリは何がある? 再検査でも不正、報告は9月末まで

エコノミックニュース 9/25(日) 21:48配信

 やや旧聞に属する話題だが、2016年9月、三菱自動車の燃費確認試験結果を受けて国土交通省は、三菱自製が試験を行なった9車種21台中、8車種15台の車両で燃費値等が、諸元値に達していないことを確認したと発表した。内燃機関をパワーユニットとするガソリン車およびディーゼル車について、最大で約8.8%、平均で約4.2%下回ったと発表。国交省がまとめた結果によると、現在三菱自が販売する9車種のうち、全グレード&仕様でカタログ諸元値を満たしたのは「アウトランダー」だけだった。

 さらに、国土交通省は三菱自に対し、この結果を踏まえ燃費値が諸元値に達していない車種について、諸元表の燃費値を修正して届け出るよう指示した。が、その確認試験の過程においても、三菱自の走行抵抗値の測定方法に不正に低い値を抽出する不適切な行為があったことが明らかになった。そこから、この不適切な行為が何故起きたのか確認と是正を求めた。

 国交省の燃費確認試験結果から指示を受けた三菱自は即日、同社SUVの「RVR」など8車種で、一部モデルの販売をしばらく停止すると発表した。また、対象車両ユーザーに3万~10万円を補償することも決めた。

 今回の問題は、4月20日の燃費不正問題発覚後に実施した再測定でも同社が不正をしていた点を重要視している。国交省は「測定結果を嵩上げしようとした意図があり、常軌を逸する事態」とする立ち入り検査の報告書を公表した。同省は15日、三菱自の益子修会長兼社長を呼んで厳重注意し、今回の不正の経緯解明と再発防止策の見直しを指示した。

 国交省が、今月2日に三菱自に立ち入り検査し、結果として同社がこれまで燃費を再測定したとしていた「ミラージュ」について、実際には再測定せず、2012年に実施した測定結果を流用していたなど、極めて悪質な不正が判明した。

 このほか国交省は、正しい燃費の測定方法として試験運転を5回実施して最低と最高を除いた3回の燃費平均値を提出するよう同社に説明したが、同社は意図的に燃費が良く出るデータを抽出するため約30回再測定するなど不正な方法を続けていたという。

 三菱自が実施した再測定について、正しい測定方法を逐一説明していた国交省は検査報告書で「再測定結果をカタログ値に近づけようとした意図が疑われる」と指摘した。

 同省の自動車局長は、三菱自の益子会長に「検査の結果、現場の法令順守意識の欠如と経営陣のチェックの欠如が改めて明らかになった」として、再発防止策の見直しを報告するよう指示したとされる。

 国交省から、またしても燃費算出手法に「不正があった」と指摘され、三菱自はブランドイメージ回復が遅れるという懸念が強まった。新たなネガ要素の発覚で、ブランドの信頼は完全に失墜したともいえ、同社経営に新たな重荷を背負うこととなった。この秋に資本参加する日産自動車の信頼をも揺るがしかねない。三菱自に処方できるクスリは、あまり残されていない。(編集担当:吉田恒)

Economic News

最終更新:9/25(日) 21:48

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