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ジビエ衛生管理 トレサ、銃弾検査 低調 厚労省調べ

日本農業新聞 9/25(日) 7:00配信

 厚生労働省が行った野生鳥獣肉(ジビエ)の衛生管理に関する実態調査で、トレーサビリティー(生産・流通履歴を追跡する仕組み)や金属探知機による銃弾検査などが低調なことが課題として浮き彫りになった。2014年11月にジビエの衛生管理に関する指針の策定後、調査は初めて。各自治体の実施状況を確認する狙い。解体処理の手法などは指針に沿った取り組み実施率が高かった。

 調査は今年3月、都道府県や政令指定都市など保健所を設置する142自治体にアンケート形式で行った。

 ジビエの処理実態のある自治体のうち66が厚労省の指針を活用し、55が独自のマニュアルや都道府県が策定したマニュアルを使っていた。処理施設の登録制度を導入していたのは、栃木県、群馬県、千葉県、長野県、岐阜県、三重県、鳥取県の7県だった。

 全国552の処理施設のうち、回答のあった477施設で指針の実施状況を調べたところ、項目によってばらつきが大きかった。「異常が認められた個体は施設に搬入せず廃棄する」「枝肉を十分な水量の飲用水で洗浄する」はともに98%と、汚染を防止するための解体処理や疾病排除などは実施率が高かった。

 一方、「銃弾の残存を金属探知機により確認」は32%と低かった。「冷蔵時に管理番号を付け、狩猟、運搬、処理の記録とひも付けする」は53%など、トレーサビリティーに関わる項目も低い傾向にあった。

 厚労省は今回の結果を踏まえ、現場の実情を見極めながら、指針の見直しや規制の強化なども検討していく考え。

 ジビエの衛生管理に関する指針は、ジビエの流通の増加が見込まれる中、安全性を確保するために定めた。食肉処理場への運搬方法や解体方法、肉質の確認方法など、加工、調理、販売時の注意を示している。自治体が参考とするもので、強制力はない。

日本農業新聞

最終更新:9/25(日) 7:00

日本農業新聞