ここから本文です

<豪栄道初優勝>豪勇の大関、悲願達成に拍手 横綱へ期待膨らむ

埼玉新聞 9/25(日) 10:30配信

 埼玉栄高校(さいたま市西区)出身の元高校横綱で、入門時から大器として期待を集めた大相撲の大関豪栄道関が秋場所14日目の24日、ついに初優勝を果たし、うれし涙を流した。これまで故障などに苦しみながら、今場所は持ち味である強気を前面に出した相撲で白星街道。この日は両国国技館の観衆を歓喜の渦に巻き込み、家族とも喜びを分かち合った。高校時代を過ごした埼玉も豪勇の大関の悲願達成に沸いた。

■全勝で綱取り期待

 大相撲ファンが集まる店として知られるさいたま市浦和区の「ちゃんこ市川本店」では午後5時の開店から、代表の市川敬一さん(68)やスタッフ、来店者らが店内のテレビで大相撲中継を観戦。豪栄道関が玉鷲関を寄り切ると、大きな拍手で初優勝をたたえた。市川さんは「いい相撲だった。埼玉の高校(埼玉栄)出身の関取が優勝するとは、うれしい。横綱を目指して頑張ってほしい」とエールを送った。

 同店は、敬一さんの父・俊夫さん(故人)が1955(昭和30)年に始めた。俊夫さんが宮城野部屋と親交があり、ちゃんこも同部屋直伝。敬一さんは同部屋所属の平成の大横綱・白鵬関と交流している。店の湯飲み茶わんも白鵬関の名前が入っている。今場所は白鵬関がけがで休場しており、「主役がいなくて土俵が寂しい感じがしたが、豪栄道関が盛り上げてくれた」と敬一さんは喜ぶ。

 来店していた同市浦和区の久保田次郎さん(65)は豪栄道関が優勝インタビューで涙ぐむ表情を見て「男もうれしいときは泣いていい」と涙腺は緩みがち。「今場所の豪栄道関は前に出る相撲で強かった。明日も勝って全勝優勝で花を添えてほしい。久しぶりに日本人の横綱が誕生するといい」と期待していた。

 豪栄道関の初優勝を受け、秩父市でちゃんこ店を営む元力士の萩尾正則さん(65)は「一時はもう駄目かなと思っていたが、大したもんだ」と祝福の言葉を送った。

 福岡県出身の萩尾さんは元「玉輝山」で、小結まで昇進を果たした。豪栄道にはかねて期待していたが、精神面にムラがあることを気に掛けていたという。初優勝の勝因について「体調は万全ではなかったはずだが、序盤戦で勝ち続けて気持ちが乗った。最近は相撲の中身もよくなってきていた」と分析した。

 今後は横綱への期待も膨らませる。元々の実力があり、さらなる飛躍を願う。「豪栄道は重心が低いから安定している。技術的に言うことはなく、稀勢の里より横綱に近い」とエール。萩尾さんと一緒にテレビ観戦していた妻の和子さん(65)も「相撲はやっぱり日本の国技なので、もっと稽古をして強くなり、ぜひ横綱になってほしい」と期待を込めていた。

最終更新:9/25(日) 10:30

埼玉新聞