ここから本文です

社説[那覇市議会の混乱]市民不在 早急に改めよ

沖縄タイムス 9/25(日) 9:25配信

 那覇市議会(定数40、欠員5)の9月定例会は審議が行われない異常事態に陥っている。金城徹議長の辞職再勧告決議が賛成多数で可決されたにもかかわらず、金城議長が応じないからだ。

 可決後に反議長派の議員らが退席したため、定足数を下回り、本会議が延会となった。このため代表質問ができなくなった。代表質問は2日間組まれていたが、いずれも流れている。

 二元代表制の下では議会と首長は車の両輪である。

 市民に選ばれた議員が執行部をただすための代表質問もせず、補正予算案など市民生活に密接に関わる議案の審議もしない。これでは議員の本分を放棄したに等しい。

 8月の臨時会でも議長辞職勧告決議が賛成多数で可決された後、反議長派の議員らが退席したため、流会しているからなおさらだ。

 議員らは市民不在の中で政争に明け暮れているというほかなく、反議長派、議長を支える与党会派ともにどこを向いて政治をしているのか議会そのものが厳しく問われていることを肝に銘ずるべきだ。

 金城議長の辞職を求める決議は6月定例会から4度目である。法的拘束力がないとはいえ異例の回数だ。

 表向き議長の議会運営の在り方を問題にしているが、反議長派と、議長を支持する与党会派はそれぞれの政治的思惑で動いているようだ。議会の外側からはよく見えない。

 金城議長は辞職について発言を二転三転させている。だが、議長には議会正常化に向けて積極的に努力する責務があるはずである。

■ ■

 一方、南城市議会(定数20、欠員1)では、大城悟議長が9月に、議会へ陳情した市民を議長室に呼び出していた。

 表現の自由や政治参加という市民の当然の権利に対する恫喝(どうかつ)であり、とても看過できない。

 南城市では公立保育所6園をすでに民営化。最後の1園は2007年に策定した市立保育所民営化基本方針で「子育て支援の拠点施設」として存続することを明記していたが、方針を転換した。

 議長から呼び出されたのは公立保育園の存続を求める陳情をした保育園園長会の会長である。陳情が不採択にされた際、新聞社に「陳情の採択に反対する議員の発言は、市長の代弁にすぎない」と答えた。これに対し、大城議長が「議会を軽視したもの」として真意をただすために呼び出したというから開いた口がふさがらない。議員は有権者の上に立っているとでも思っているのだろうか。

■ ■

 県外では政務活動費を巡り富山市議会(定数40)でこれまでに9人が辞職。議会トップの議長にまで及んだ。

 開催していない市政報告の経費を白紙の領収書を使い計上、領収書をパソコンで自作、茶菓子代を水増し-するなど、政務活動費は住民の血税から出ているとの意識に欠ける不正行為である。

 議員の質が劣化していると言わざるを得ない。議員自ら徹底した意識改革をしない限り、「議会不要論」が吹き出すに違いない。

最終更新:9/25(日) 9:25

沖縄タイムス

なぜ今? 首相主導の働き方改革