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【スーパーフォーミュラ 第6戦】チャンピオン争いは未曾有の混戦…最終戦で12人に可能性

レスポンス 9/26(月) 1:40配信

25日に第6戦SUGOを終え、今季残り1大会となった全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)。ドライバーズチャンピオン争いは19人の参戦選手中、なんと12人に数字的な可能性が残された状態で最終戦鈴鹿へと向かうことになった。

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とにかく今季のSFは、好結果を収めてポイントランク上位に浮上した選手が次の大会ではなぜか失速、という展開が実に多い。今回の第6戦SUGOも、前回の岡山でシリーズランク1-2占拠に成功したセルモインギング勢の#2 国本雄資と#1 石浦宏明が決勝15位、16位と大苦戦。その影響もあり、未曾有の大混戦状態がキープされることとなった。

僅差接戦だけに、ちょっとしたことで大きく順位が上下するのはこのカテゴリーの常だが、ここまでの混戦・接戦のまま最終戦突入というのは、さすがに記憶にない状況である。

2レース制の第7戦鈴鹿には最終戦ボーナスもあるため、ドライバーズポイントは最大18点獲得可能。この18点は最終的な同点タイブレーク時にも必然的な有効性を発揮するため、首位と18点差以内で最終戦を迎えられればタイトル獲得の数字上の可能性が残っていることになる。

現段階のタイトル有資格者は以下の12人。

■SFドライバーズポイント獲得状況
28点 #20 関口雄飛(インパル)T
23.5点 #2 国本雄資(セルモインギング)T
22点 #36 A.ロッテラー(トムス)T
20点 #37 中嶋一貴(トムス)T
19点 #1 石浦宏明(セルモインギング)T
19点 #41 S.バンドーン(ダンディライアン)H
15.5点 #16 山本尚貴(無限)H
12.5点 #19 J-P. デ・オリベイラ(インパル)T
12点 #40 野尻智紀(ダンディライアン)H
12点 #3 J.ロシター(KONDO)T
11点 #10 塚越広大(リアル)H
10.5点 #64 中嶋大祐(ナカジマ)H
※カッコ内はチーム名略称、T=トヨタエンジン、H=ホンダエンジン。車体は全車「ダラーラSF14」、タイヤは全車ヨコハマ。

最終戦の得点フォーマットは、ポールポジション各1点、決勝の各1~8位に8-4-3-2.5-2-1.5-1-0.5点。自身が最大18点獲得することで自力逆転可能なのは、ポイントリーダーが決勝2位2回で8点稼いでも追いつける10点差圏内になる(前述のように同点タイブレークは18点獲得者勝利の原則)。つまり、自力圏内は石浦とバンドーンまでの6人だ。

素晴らしい内容でSUGO戦に勝ち、今季現時点における唯一の2勝者となった関口も「ポイントリーダーになったとはいえ、最終戦のポイントシステムを考えると、あってないような差。最終戦のレース1で勝って、少し余裕をもった状態でレース2に臨めたら最高だと思います」と、決して優位だとは意識していない。

ただ、今回のSUGOで今後の語り草となるくらいに好内容の勝ち方をしたこと、そしてマシンパフォーマンス的に鈴鹿に向けても良さそうな感触がチーム首脳から語られていること等を考えた場合、4.5点とはいえリードがあることも含めて、関口が王座最短距離にいるのは間違いないだろう。ルーキーがこのまま勢いに乗って頂点に上り詰めるか。

意外なことに今季未勝利の3年連続チーム部門王座獲得陣営トムス。だが、A.ロッテラー、中嶋一貴の両担当エンジニアらは今回のSUGOでの(単独走行できていればの)レースペースには手応えを感じており、超強力ドライバーコンビの存在を含めたチームの地力の高さはやはりナンバー1。関口にとっては最大限の警戒を必要とするチームだろう。自力圏に残っているふたりのどちらかが鈴鹿で一気に、というパターンも充分にあり得る。ロッテラーは2度目、一貴は3度目の個人王座を目指す。

SUGOでまさかの無得点を喫したセルモインギング勢は、鈴鹿での巻き返しを期す。ここ1~2年のチームの進化・充実度を考えれば、短期での復調もかなりの確率で期待できよう。国本は初王座を、石浦は2年連続王座を目指し、こちらも両者自力圏内だ。

もうひとりの自力圏内はバンドーン。ホンダ勢では唯一ということになるが、来季F1レギュラーとなる彼が、F1界でも評価抜群のその能力を発揮して伝説的な戴冠劇を演じるか、というところにも興味が集まる。

他の6人のうち、オリベイラ以降の8~12番手の5人は点数的に他力に頼る部分が大きく、かなり厳しい状況。だが、現在7番手の山本に関しては、トップ関口以外は自力で逆転できる点差であり、昨年の最終戦レース2~今季開幕戦と鈴鹿2連勝中の存在だけに、大逆転の期待もかかる。

ただ、山本自身はSUGO戦後に「(エンジンに完調でない面があるなど)苦しいレースだったとはいえ、そこで粘る戦いができなかった。どこでも表彰台を争うような戦いができていないとチャンピオンは難しい」との旨を語り、自分とチームが得意とする鈴鹿に向けても楽観はしていない様子だった。だが、このところの苦境からの脱却を図るためにも「2連勝を目指して、それを実現することで自信を取り戻したい」とも語っており、鈴鹿2連勝(都合4連勝)が成し遂げられれば、その結果として3年ぶり2度目の王座が彼のもとに舞い込む可能性もあるだろう。

なお、チーム部門タイトル争いはセルモインギング(41.5点)、トムス(41点)、インパル(38.5点)、ダンディライアン(29点)と4陣営に可能性が残っており、こちらも混戦のまま最終決戦に入る。チーム部門にはポール得点と最終戦ボーナスがないため、2台合計で18点が1大会のマックスポイント。ダンディライアンは少々厳しい位置だが、上位3チームの戦いはどう転んでもまったくおかしくない状況だ。

最終戦鈴鹿は10月29~30日の開催。例年通りであれば土曜にQ1~Q3の3段階ノックアウト予選が実施され、Q1の結果がレース1の、Q3までを経た結果がレース2の予選順位となり、日曜はレース1が約116kmの基本ノーピット戦、レース2が約163kmの原則タイヤ交換義務ありの戦いとなる。

泣いても笑っても最後の決戦。どのような結末が待つのか、今から5週間後の鈴鹿が待ち遠しいところだ。

《レスポンス 遠藤俊幸》

最終更新:9/26(月) 1:40

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