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今知っておくべき税金。賃貸にすると「3,000万円の特別控除」が使えなくなる理由

ZUU online 9/26(月) 6:10配信

何らかの事情で自宅を移す時、それまで住んでいた自宅を売却するか、手放さず賃貸物件とするかは迷うところです。売却すると売却収入が見込め、譲渡所得が発生します。そしてこの譲渡所得には、所定の条件を満たすと、所得の計算上3,000万円もの特別控除が認められるのをご存じでしょうか。

ここでは、この3,000万円の特別控除の規定について確認したうえで、この特例がどのように適用されるのかを具体的にみてみましょう。賃貸と売却のいずれかでお悩みの方には参考になると思います。

■特別控除を受けられる条件は?

冒頭で紹介した通り、マイホームを売却した時はその所有期間に関係なく、売却によって得られた譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができるという特例があります。

ただしこの特例を受けるためには条件があり、国税庁のホームページに詳しく説明がありますので確認しましょう。
参考:https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3302.htm

ここからは、実際に起き得るいくつかのケースについて、この特例が適用されるのかどうかを見ていきます。

1. 所有物件を賃貸する場合
まず、冒頭でも触れたような所有する自宅を売却せずに賃貸物件とした場合です。これについては適用されません。あくまでも売却に伴う譲渡所得についての特例だからです。ただし、売却時点で住宅ローンの残債が残っていてその金額を上回る売却金額が査定で見込めないような場合は、特別控除の適用はともかく、物件を一度賃貸に出すことを検討してみるべきでしょう。

2. 一時的に賃貸し、その後売却する場合
次は、一時的に賃貸物件とし、その後売却した場合です。

例えば、「会社の都合で遠方に転勤。今住んでいる家が空き家となるので一時的に賃貸。その後、転勤地へ自宅を引っ越すことになったため、家を売却する」というケースがあります。このような場合は、上述の3,000万円の特別控除は適用されるのでしょうか。

これは以下の規定が適用されます。

「(1)自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。」

例えば、平成28年に転勤したような場合は、その後、賃貸に出しても、空き家のままでも、2019年12月31日までであれば、3,000万円の特別控除が適用されます。

3. 親から相続した家を売却した場合
親から相続した家の売却についてはどうでしょうか。

この場合、相続人がすでに自宅を構えていて、相続した家の住み手がなく空き家状態になるケースが大半です。そうであっても、空き家の発生を抑制するための特例措置として、一定の条件を満たせば、相続した日の属する日から3年目の年の12月31日までに売れば、3,000万円の特別控除が適用されます。

こちらは国交省のホームページに「空き家の発生を抑制するための特例措置」として紹介されています。
参考:http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000030.html

ポイントは「耐震性のない場合は耐震リフォームをしたものに限る」ということです。空き家の倒壊を防ぐ措置なので、注意すべき点でしょう。

居住用の自宅を賃貸にするか、売却するかは判断の難しいところです。賃貸に出した場合、借り手との契約が問題となり、その後の売却が難しくなることもあります。また、売却する場合でも、希望の価格で売れない可能性もあります。したがって、査定では賃貸に出した場合の借り手と賃貸収入の見込み、売却の場合の売却収入の両方の見込みを立てて、3,000万の特別控除の適用と合わせてどちらを選択するべきか検討するようにしましょう。 (提供:不動産投資ジャーナル)

最終更新:9/26(月) 6:10

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